中国化粧品市場は、引き続き活況だ。国家統計局によると、2021年1〜2月の小売り売上高は前年同期比33.8%増、19年比6.4%増の6兆9737億円(約112兆円・1元=16円換算)だ。そのうち、化粧品は前年同月比40.7%増の558億元(約9000億円)である。3月に入ってもモメンタムに変化はない。化粧品販売に強いアリババ(阿里巴巴)は、毎年3月8日の「国際女性デー」に行うセール「女王節」を実施。トップ30の化粧品流通取引総額は、20年の20億9102万8094元(約336億円)に対し、21年は前年比26%増の26億4962万823元(約424億円)となった。Tmall(天猫)の取扱高トップはランコム旗艦店、第2位はエスティ ローダー旗艦店、第3位は資生堂である。トップ30を見ると、NARS、クレ・ド・ポー ボーテがランクインしており、中国進出40周年の節目の年を迎えた資生堂の動きは活発である。

その一方で、中国市場の潮目は急激に変化している。生活者は、ピンドゥオドゥオ(拼多多)、ジンドン(京東)、スニン(蘇寧)、ビップショップ(唯品会)などのECプラットフォームを使い分け、これが盤石と思われたアリババの牙城を壊し始めている。

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