日用品業界
〈ライオン〉
ライオングループの入社式は、ライオン本社で開催。新入社員は全員で110人。掬川正純社長、人材開発センター担当取締役が出席して対面で行われた。通常は、全役員と社員が一堂に会して行うが、新入社員以外の出席者は最小限にし、出席しない役員、社員はオンライン、または録画映像を視聴する形式とした。掬川社長のメッセージは以下の通り。
入社おめでとうございます。ライオングループメンバーとして第一歩をスタートするみなさんへの二つのメッセージがあります。
一つ目は私たちライオンの存在意義についてです。手洗いをはじめ、 歯みがき、衣類の洗濯、食器洗い、そして疲れた時の目薬、人々の健康で衛生的な暮らしを支え同時に暮らしにリズムや潤いをもたらす重要な役割を果たしています。暮らしに寄り添うさまざまな商品は、目立たないようでいて実は生活習慣づくりを通じて大変大きな役割を果たしています。私たちライオングループが社会に存在する意義は、まさにこうした生活習慣づくりを通じて人々に貢献することに他なりません。
この存在意義、ライオンのパーパスは「より良い習慣 づくりで、人々の毎日に貢献する」ことです。皆さんはこれからこの『生活習慣づくり屋』の一員として活動することになるのです。自分なら何ができるのか、何がしたいか そのためには何を経験し、何を学ぶべきか、ぜひこれからはそのことを考えながら自分の成長を目指してください。
二つ目はビジネスパーソンとしての成長のために念頭においてほしいこと、についてです。世界には膨大な量の情報があふれています。皆さんの成長のためには、これからもこうした情報に数多く接し、それを自分のために生かすことが重要です。そのときに念頭においていただきたいのは、「世の中で当たり前とされていることや大多数の人が同意見としていることには、しばしば誤りがある」ということです。
皆さんはこれからも多くの本を読み、人の話を聞き、情報を吸収して 成長していきます。そのことはとても大事なことでぜひ積極的に取り組んでください。しかし、その際には得られた情報をうのみにせず、常に自分の頭で考えて判断していくクセをつけることが大事です。大多数が言っているのと同じ意見を持つだけでは多様性は発揮できません。皆さん自身の視点、ユニークな考え方を身に着けることを目指してください。
皆さんのユニークでフレッシュな視点がライオングループに新たな活力を加え、大きな刺激となることを期待しています。これから一緒に仕事ができることを大変楽しみにしています。
〈エステー〉
本社にて入社式が行われた。鈴木貴子社長の訓示（要旨）は以下の通り。
入社おめでとうございます。社員一同、心より歓迎いたします。新型コロナウイルス感染拡大防止により、オンラインによる採用面接で入社された 皆さんは、会社の雰囲気を肌で感じる機会も少なく、今日の入社式を不安と期待 の入り混じる気持ちで迎えられたことでしょう。
ここ数年を振り返ると、「VUCAの時代（Volatility変動, Uncertainty不確実, Complexity複雑, Ambiguity曖昧）」という言葉が実にしっくりきます。さまざまな曖昧な要素が複雑に絡み合い、想像を絶する振れ幅で変動する時代はこれからもまだ 続くと思います。この一年、新型コロナウイルスで世界は 一変し、私たちの生活や仕事のスタイルも変化を余儀なくされました。その中で良かったことは、人々の意識が家に回帰し、「丁寧で心豊かな暮らし」が求められるようになったことです。それに伴う需要変化により、当社の業績も好調に推移しました。つまり当社の事業はコロナ禍の社会に貢献できたのだと感じます。
それではワクチン接種が始まり収束の光が見え始めたアフターコロナの時代に、私たちエステーはどう貢献するべきでしょうか。世の中がこれからどう変化するかは、誰にも正確に見通せない。昨日までの常識が、明日にはもう通用しない時代です。だからこそ、フレッシュで柔軟な頭を持った新入社員の皆さんは期待の仲間です。イノベーションは画一的な組織からは生まれにくく、多様なバックグラウンド・価値観をもつ人材がそろった組織で生まれやすいといわれています。
皆さんに求められていることは、好奇心を研ぎ澄まし、弛むことなく知性を磨き、既成概念にとらわれずフレッシュな視点を生かして、新しい風を社内に吹き込んでいただくことです。先輩社員に臆することなく、新たな価値を生むアイデアをぜひ積極的に提案し、挑戦してください。企業スローガンである「空気をかえよう」のもと、一緒に会社の空気を変え、そして日本の社会の空気までも変えていきましょう。
最後に、当社の社是は『誠実』です。人として誠実であることはもちろん、この言葉には「言った事を成し、夢を実現する」という思いが込められています。この社是の通り、新入社員の皆さんも大きな夢を掲げ、その実現に向けて邁進してください。
鈴木貴子社長
〈クラシエホールディングス〉
クラシエグループの入社式は本社の広い外部会場で、参列者を絞り行われた。参列者（新入社員を含む）にはPCＲ検査を実施するなどの、可能な限りの感染予防対策が実施された。新入社員は、クラシエグループ全体（3事業、工場事業場採用者を含む）で81人、クラシエホームプロダクツとしては15人。岩倉昌弘代表取締役社長から新入社員へのメッセージ（要旨）は以下の通り。
入社おめでとうございます。今日から、新社会人としての第一歩を踏み出す皆さんの希望に溢れた顔を前にし、たいへん嬉しい思いです。私をはじめ、当社の全ての仲間が、皆さんを迎え入れたことを喜んでいます。
さて、昨年から続く新型コロナウイルスの猛威は、未だに収束の気配も見せず、人々の日常生活のみならず、経済など多方面に多大な影響を与え続けています。なかでも、予想をはるかに超えるスピードで、「テレワーク」や「リモート会議」などの「働き方改革」が、当たり前のビジネススタイルとして定着しました。このような変化の激しい時代に、皆さんは社会人としての第一歩を踏み出すことになります。今日からクラシエの新たな歴史を刻む仲間となる皆さんに、心から期待しています。
GO！CRAZY
「CRAZY」とは、常識を超え、革新し、夢中になり、変化し、楽しむ、そして、誰かと組んで、世界を夢中にし、一生に影響する仕事をするという、クラシエが「世界を夢中にする100 年企業」になることです。時流に乗ってさえいれば、成長していける時代は既に終焉しました。これからは、従来の常識を超えるようなアイデアこそが、カギになると考えています。皆さんが失敗しても、クラシエは大丈夫です。若い力を十分に発揮し、何事にも臆せず、クレイジーなチャレンジに果敢に乗り出してください。
つながる
「つながる」は、今年のクラシエグループ方針です。これまで当たり前につながっていたことが、コロナ禍により簡単ではなくなりました。コロナにより日常が大きく変わった今、「絶対に正しい答え」は存在しません。そんな中で、自分なりの答えを導き出すためには、今まで以上にネットワークを広げ、部署や会社、事業領域を超えたさまざまな人たちと新たな関係を築き、従来になかった価値観を創造していくしかありません。
夢中になれる明日
クラシエのコーポレートスローガン「夢中になれる明日」。目の前にある、たくさんの人々の暮らしを見つめ、世界の暮らしや未来の暮らしまで徹底的に調べ、考え抜き、自分たちの知恵に変えていきましょう。そうなれば、私たちの作る商品や、その商品が生み出す価値はもっと社会に必要とされ、人々の「ワクワク感」や「笑顔」をもっと増やせるはずです。皆さんとともに、クラシエをさらに面白い会社にしたいと思います。
大きな夢を胸に歩き出した皆さんと、実りあるこれからを夢中になって過ごしたいと思います。明日へつながる一歩一歩を大切に踏みしめ、共に成長していきましょう。
岩倉昌弘代表取締役社長
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