資生堂が、2020年12月期通期連結業績の見通しを上方修正した。

今回発表した通期見通しでは売上高が前回発表予想50億増の9200億円、営業利益が同250億増の150億円、経常利益が同245億増の95億円、当期純利益が同180億増のマイナス120億円となった。

資生堂は、20年11月の第3四半期決算発表時、国内外での新型コロナウイルス感染症拡大の影響が不透明な中、第4四半期も市場回復の遅れが一定程度継続することや、21年以降の事業基盤強化に向けた構造改革を前倒しで取り組むことなどから、通期連結業績予想を下方修正していた。

しかし、実際の第4四半期では、特に日本で販売・プロモーションが好調に推移したことに加え、中国でのW11の売り上げが想定を大きく上回ったほか、市場環境の急速な悪化に対し、上記構造改革に係る一時費用を吸収しながら、経費等を中心に徹底したコスト効率化を進めるなど、想定よりも好調となった。これらの理由から、20年12月期の通期連結業績が、20年11月に公表した予想を上回る見通しとなったため、前回予想を上記の通り修正した。

20年12月期決算発表は2月9日の予定だ。