ユニ・チャームは11月6日、2020年12月期第3四半期の連結決算を発表した。売上高が前年同期比1.9%増の5344億7400万円、コア営業利益が同30.4%増の891億5000万円で増収増益となり、過去最高を更新した。日本を中心とした販売増や、高粗利商品比率の上昇、原価改善が寄与し、208億円増益となった。当期利益は同11.9%減の400億7300万円。

日本は売上高が同6.4%増、コア営業利益が同33.5%増と増収増益となった。マスクやウェットティッシュなどの感染症対策商品の需要拡大や、消費者の備蓄意識の高まり、日本製商品へのニーズの拡大により、19年10月の消費税増税前の駆け込み需要の影響分を吸収し、継続的に成長した。

一方海外は、主要参入国である中国やインドネシア、インドなどで新型コロナウイルス感染症の拡大により、ロックダウンによる物流や消費が一時制限されていたものの、その後徐々に活動制限が緩和。世界的には景気の持ち直しの動きが見られるなか、同社商品が日常必需品であることから、消費者ニーズに合わせたパーソナルケア関連商品の販売活動を強化した結果、持続的な成長を実現。売上高は同0.9%減とほぼ横ばいを維持、コア営業利益は中国、中東、北米などが押し上げ27.8%増となった。

20年12月通期業績は前回公表した数字を据え置いた。