新型コロナウイルスの感染を防ぐとともに経済の立て直しをしていく、これが各国に共通する緊急の課題だろう。その中で中国は、昨年12月世界で最も早く感染が広まったが、今年の4月には最も早く収束を迎えることができた。おかげで経済も上向きになっている。4〜6月のGDPは、プラスに転じ、前年同期比3.2%増になった。アメリカをはじめとする先進国はどの国もマイナスだった。7〜9月のGDPがまもなく発表されるだろうが、中国は4%台以上にはなるだろう。他国は、まだマイナスかもしれない。

新型コロナウイルス感染者をゼロにすることはできない。中国にしても、5月以降も感染者は出ている。ただ二桁台の感染者がどこかで発生するが、それ以上拡大せず抑えられている。例えば、6月に北京の食品卸売市場で79人もの感染者が出た。日本では大きく報道されたが、その後広がりは見せなかった。収束後の中国の基本的な対策は、感染者が出ると、ただちに地域全員のPCR検査を実施することだった。大規模なクラスターが発生した場合、武漢では市民全員のPCR検査が実施されたが、さすがにそのコストは膨大なものになる。そこで「早い発見・隔離」の対応策を徹底させるようになった。クラスターがどこかで発生すると、いち早くかかわりがありそうな人たちの検査・隔離をする。

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