中国の南東部に義烏(ぎう)という街があるのをご存知だろうか。最近ニュースなどで取り上げられることがある。アメリカ大統領選の候補者の旗を作っているからだ。前回の選挙でヒラリー・クリントン有利と予想されていたのに、義烏では、トランプ有利と予想。出荷量からの予想で的中し、注目されるようになった。今回もトランプ有利と予想している。どうなるだろうか。それより今は米中は敵対しているはずなのに、今回も注文が殺到したのはなぜだろう。そういえば、インドで、「中国製品ボイコット」の横断幕が掲げられていたのだが、この横断幕もボイコット対象のはずの義烏から出荷されたものだった。義烏には日用品の世界最大の卸売り市場があり、あらゆる日用品がそろっている。大量に安く作れるのは、中国だけで、政治的にはうまくいっていなくとも、義烏の市場で購入するのが一番の経費節減になるということだ。

この義烏を始発駅に鉄道が走っている。果たして終着駅は! 西安、新疆を通り、中国を出る。カザフスタン、モスクワを通り、その先ヨーロツパのポーランド、ドイツ・ハンブルク、そしてオランダ、フランス経由でスペイン・マドリードが終着駅だ。全長1万3000キロメートルにも及ぶ。貨物専用で中欧班列(班列=定期便)と名付けられた。義烏からマドリードまで16日かけて運ぶ。船便ならその3倍近くの日数がかかるのに、費用は、船便の半額で済む。

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