あらたの2020年3月期連結決算は、売上高が前期比5.5%増の7962億2700万円、営業利益が同4.9%増の93億2600万円、経常利益は7.4%増の101億2400万円、当期純利益は4.2%増の71億9100万円の増収増益。中期経営計画最終年度の目標数値である売上高7710億円、経常利益100億円、当期純利益65億円の目標を達成した。
業態別売上高については、全業態が前年を上回ったが、中でもドラッグストア業態が同6.4%増、ディスカウントストア業態が6.8%増と高い伸びを示した。さらに、近年において低い伸び率で推移していたスーパーマーケット業態が同5.1%増と大きく伸長。カテゴリー別売上高においては、暖冬による季節品の不振からホームケアが前年を下回ったほかは、紙製品が同10.1%増、ハウスホールドが同6.0%増、家庭用品が同5.8%増。また、強化カテゴリーであったHealth & Beautyが同5.1%増と好調に推移した。
新型コロナウイルス感染症の拡大により、衛生意識が高まり、マスク、消毒液が大幅に需要が拡大。またティッシュ・トイレットペーパーなどの紙製品も一部の情報への過剰反応によるパニック需要が発生したが、需要に応えるべく入出荷能力を増強し対応、メーカーや小売などの関係各社との連携により、3月中旬以降は需要が落ち着いた傾向だ。
今後も、暮らしに密着した商品の取扱いが多いあらたは生活必需品においては堅調に推移する見込みだ。
収益面においては売上高拡大により運賃など物流関連費用が増加する中で業務集約などにより間接業務費用の増加を抑制し、販売費及び一般管理費比率を前年同期より0.08ポイント減少させ9.11%まで改善したことが奏功した。
21年3月期の業績予想は現時点での合理的な見積が困難であると判断し、発表を延期している。