あらたの2023年3月期決算は、売上高が8916億円(前年比4.0%増)、営業利益128億1200万円(同0.5%増)、経常利益136億8000万円(同0.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は82億2300万円(同8.7%減)。売上高は過去最高、利益面は上期と比べ下期で好転した。
カテゴリー別売上高をみると、ヘルス&ビューティーが高価格帯ヘアケア商品の売上増、外出機会増加によるメイクアップ化粧品の売上増などにより前期比5.4%増の2778億6100万円と好調だった。構成比も同0.4ポイント向上し、31.2%を占める。
23年3月期はペット・その他カテゴリーが紙製品を抜き二つ目に大きなカテゴリーとなり、売上高は同7.8%増の1785億3400万円。商品単価の上昇やペットの高齢化による高付加価値フードなどがけん引した。
その他、ハウスホールドは同2.5%増、家庭用品は同2.5%増、ホームケアは同1.3%増、紙製品は同1.1%増と全てのカテゴリーが前年を上回る結果となっている。
業態別売上高をみると、ドラッグストアが取引拡大により7.0%増の4600億6000万円となっている他、ホームセンター、ディスカウントストア、その他が前年比増。一方、スーパー、GMSはそれぞれ前年比99.9%、93.3%と苦戦した。
販管費率は8.30%と、前期から0.07ポイント改善。最適な人員配置の見直し等による人件費抑制、 最新物流機器の活用等による物流効率化が奏功した。
23年が最終年となる中期経営計画2023に対しては、売り上げが計画を大きく上回ったものの、利益面ではいずれも計画未達だった。あらたはこれを、最終年度におけるインストアシェア拡大施策による一時的な影響と分析。
2024年3月期通期連結業績予想については、売上高9160億円(前年比2.7%増)、営業利益137億円(同6.9%増)、経常利益143億万円(同4.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益94億円(同14.3%増)を見込む。
新たな中期経営計画2026では売り上げ1兆円経常利益200億円との高い目標に掲げ、注力カテゴリーとして同社グループのジャペルを通じたペット事業戦略に注力する考えを示している。