ESGの取り組みを新たな武器にする

――2019年の化粧品市場をどう見ていますか。

日比野 これまでインバウンドの恩恵を受けて大きく成長してきましたが、19年の年始に潮目が大きく変わりました。その要因は19年1月に中国の新EC法が施行されたからです。ソーシャルバイヤーと呼ばれる転売業者に対し、営業許可証の取得や納税義務が課せられたことで、それまで転売を生業にしていた事業者にとってうま味がなくなり撤退。これにより化粧品のインバウンド需要が縮小しました。一方で、越境ECやトラベルリテールは底堅く、これを背景に化粧品メーカー各社は海外輸出を見越して生産拠点を拡張するなど、生産体制の強化を進めています。人員や容器・原料といった資材調達、海外展開するうえでそれぞれの地域の市場特性に合わせた製品のローカライズ化など課題となりそうな部分もありますが、成長に向けた新たな局面にあることは確かです。

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