店舗運営の見直しが必要

「人が全然足りなくてSOSの状態のところまで来ているらしいですよ」。これは美容部員の確保が追いついていないある大手化粧品専門店の現状だ。化粧品業界では店頭で接客する美容部員が不足する問題が深刻化している。メーカーでも化粧品専門店の販売力に応じて美容部員の派遣基準を設定し、売り上げが低い店には美容部員を派遣しないという事例も増えている。

背景にあるのは就労環境が旧態依然としているところにある。勤務時間はフルタイムが基本で、しかも「毎日残業続きで、休める日がほとんどない」という。職場環境も待遇は劣悪で、それでいて単純に商品を売るだけではなく、いかにリピーターにつなげていくかが求められる。退職者も多く、なかなか成り手がいなくなっているというのが現状だ。「労働人口の減少、高齢者の増加、子育てなど労働時間に制約がある人が増えているのに、美容部員の働き方には多様性がない。これは大きな問題です」と業界関係者は指摘する。

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