■アリィーがテストマーケティングに成功
「旅前と旅後を一気通貫でつなぐ」――。カネボウ化粧品の越境ECの考え方は、沖本志朗国際事業部門トラベルリテール事業推進グループ部長のこの言葉に集約される。現在、展開するのは、天猫国際に出店しているカネボウ旗艦店と、百貨店系のメイクブランド「ルナソル」の単独旗艦店の2店舗。日本から中国に帰国後の受け皿としてカネボウ化粧品の越境ECは、その存在感を高めている。
受け皿としての越境ECの役割は四つ。一つが帰国後のリピート購入で、中国で取り扱っていないブランドに関して買う場所の提供。二つ目が、現地未発売商品の情報発信の場。KANEBOやルナソルなど越境ECを通じて情報発信を行い、日本でのインバウンド需要にもつなげていこうというものだ。三つ目が非正規品の排除。そして四つ目がテストマーケティングとしての活用だ。「中国への導入が決まっているブランドなど、導入する前に越境ECで一度、取り組んでみて、そのブランドの潜在需要がどれほどかを探っています」(沖本部長)。
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