ライオンは、住居用洗剤ブランド「ルックプラス」から、｢がんばらなくてもキレイ｣を実現する新方式の掃除を提案しており、2018年9月にはスポンジなどでこすらなくてもキレイにできる浴室用洗剤「ルックプラス バスタブクレンジング」を発売した。この発売にあたり、同社は、共働きの男性と女性を対象に浴槽掃除の実態調査を実施。その結果、「最もなくなってほしいと感じている家事は“お風呂掃除”」、「約半数の人がお風呂を洗うのが面倒なので、湯船につからずシャワーで済ませたことがある」など、浴槽掃除は食事作りや食器洗いのように毎日やらなくてはいけないうえ、満足感が得られにくく、負担が大きいことがわかった。
調査では、共働きをしている男性と女性に、「洗濯、調理、掃除について、理想の状態を 100 点とした際の現実の状態」を聞いたところ、平均点で洗濯（57点）、調理（46点）、掃除（44点）の順となり、現状に対して最も満足度が低いのは「掃除」という結果になった。さらに、共働きの女性400名を対象に、普段の家事について「嫌いな家事」を聞いたところ、不満が残りがちな「掃除」に関する家事が多く挙げられ、中でも「お風呂掃除（39%）」が一番高い数値となった。「なくなって欲しい家事」についても、約3割が「お風呂掃除」を挙げており、気持ちのうえでも負担を感じていることが推察される。
また、「お風呂を洗うのが面倒という理由で、浴槽にお湯をはらずにシャワーで済ませてしまおうと思ったことがありますか」という質問に対しては、半数が「実際にシャワーで済ませたことがある」と回答。仕事や家事で疲れた時ほど入浴してリラックスすることが重要になるが、「お風呂の浴槽掃除」の負担を重く感じるケースが少なくないという現実が垣間見える結果となった。
現在、宅配や家電、掃除グッズなど家事の効率化につながる商品やサービスが増えている。それらを知っているかを聞いたところ、いずれも5割以上が知っていると回答、関心の高さがうかがえた。しかし、実際に利用している人はいずれの商品やサービスでも3割未満と低く、ひとつも利用していない人が約4割（42.9%）にのぼっていた。共働きをしている家庭では、最新の家電やサービスに対して機能への期待感が高いながらも、仕事と家事や育児に追われる忙しい日常の中で、生活に新しいものを導入する余裕がないことや価格が高いといったことが影響していると推察される。
今回の調査では、掃除の中でも特に「お風呂掃除」の負担が生活者にとって非常に大きいことがうかがえる結果となった。一方、その負担低減につながるようなモノやサービスはまだまだ普及途上であり、より手軽に負担を軽減できるような手段が求められていると考えられる。
