日本メナード化粧品は、コラーゲン線維の立体構造が構築されるメカニズムの研究を進め、「エラスチン線維」がコラーゲン線維をつなぎ止める際に、線維芽細胞から産生されるタンパク質「ガレクチン9」が重要な役割を果たしていることを発見。6月に開催された第43回日本香粧品学会で同研究内容を発表した。
同社はコラーゲン線維とエラスチン線維の両方を産生させることができる培養方法を新たに確立し、線維芽細胞からコラーゲン線維の立体構造を構築することに成功。この方法を用いてコラーゲン線維の立体構造建築に関わっている因子を探索した結果、ガレクチン9というタンパク質を阻害すると、コラーゲン線維の立体構造構築が抑制されることがわかった。また、線維芽細胞におけるガレクチン9の産生は加齢により低下することも解明。以上から、ガレクチン9の減少により、コラーゲン線維がうまく立体構造を構築できなくなることが、加齢によるシワ、たるみの一因であるとした。
同社は、コラーゲン自身が持つ有効性効果についての研究から、ガレクチン9の産生を高める効果がより高いコラーゲンペプチドを選抜。同成分がガレクチン9の産生を高め、コラーゲン線維の立体構造構築を促進することによって、シワやたるみの予防に繋がると考え、今春発売のエイジングケア美容液にも応用する予定だ。