ロクシタンジャポンは7月9~12日、東京・渋谷の旗艦店「ロクシタン SHIBUYA TOKYO」で、メゾン創設50周年を記念したポップアップイベント「ロクシタン 50の秘密」を開催した。店舗の1~3階を一体的な体験空間として活用するのはブランド初。香りや音、映像、飲料などを通じて、ロクシタンが半世紀にわたり築いてきた自然や生産者、生活者とのつながりを伝えた。
- ロクシタンのイエローを基調とした空間で50年の歴史を紐解く体感型イベントだ
イベントの軸となるのは、50周年のテーマ「Crafting Life Ties(受け継がれる、人と自然への想い)」。ロクシタンジャポンコミュニケーション部の中川理絵PR/Mediaマネージャーは、「自然の恵みと南仏の美学を、人の温もりを通して届けるライフスタイルビューティーメゾンであることを伝えたい。自然の恵みをいただくからこそ、自然を守ることも一体で続けてきた」と語る。
日本ではハンドクリームやギフトのイメージが広く浸透する一方、製品の背景にある生産者との関係や、自然を守るものづくりは十分に知られていない。中川マネージャーは「この50年は、人と自然とのつながりがあってこそ築けたもの。50の絆を『50の秘密』として、分かりやすく楽しく体験してもらえる場にしました」と、同イベントの意図を説明する。
1階はブランドカラーのイエローとラベンダーで装飾し、50周年の世界観へ導くエントランスとした。2階には大小50個のギフトボックスを配置。来場者が箱を開けながら、ブランド名やイエローに込めた意味、植物原料へのこだわり、製品の背景にある生産者との関係などを知る構成だ。
例えばアーモンド製品の展示では、生産者とのつながりに加え、プロヴァンスで失われつつあるアーモンドの景観や自然を守る活動を紹介。公式LINEを活用したクイズも実施し、会場内の「秘密」を探しながら回答した参加者にはサンプルを提供した。会場となった渋谷店が、ロクシタンの世界1000店舗目として開業した旗艦店であることも、秘密の一つとして紹介された。
3階では、フレグランスコレクション「ART OF SCENT」から登場した三つのムードフレグランスを体験できる空間を設けた。「ヴェルヴェーヌ/FOCUS」「ラヴァンド/RELAX」「ヴェルヴェーヌアグルム/ACTIVE」をそろえ、香りを気分転換のスイッチとして提案。壁面のボトル型スイッチに触れると、それぞれの香りとムードを表現した映像が投影される仕掛けも採用した。
中川マネージャーは新たな香りの提案について、「忙しい日常では、なりたい気分になれない瞬間もある。乱れた気分を、自分がなりたいムードへセルフチューニングするという考え方は、幅広い人に取り入れてもらえる」と意気込む。
同社は2025年10月、従来は香りごとに展開してきたフレグランスを「香りのアート」と再定義し、「ART OF SCENT」として統合した。南仏の植物や花々に着想した香りは、複数を重ねても調和する設計とし、1000通り以上の組み合わせから自分らしい香りを選べる。「香りを一つ選ぶのではなく、自由に重ねて自分だけの香りを奏でるという新しい使い方が、若年層や男性にも広がった。香りを軸に、新しい顧客との接点を拡大していきたい」(同氏)。
会場では三つの香りをイメージしたオリジナルドリンクも無料で提供。「ヴェルヴェーヌアグルム」は7月29日の一般発売に先駆けて先行体験・販売を行った。3300円以上の購入者には、歴代の人気製品をモチーフにした50周年記念のウォーターシールを用意するなど、体験から購買へつなげる仕掛けも盛り込んだ。
ロクシタンは次の50年に向け、ブランドデザインの刷新、グローバルヒーロー製品の強化、店舗体験の拡張、サステナビリティ経営の継続を掲げる。今回のイベントは、ギフトやハンドクリームで築いた高い認知を、ブランドの背景や思想への理解へと広げ、体験価値を軸に新たな顧客層との接点をつくる試みだ。





















