MTGは、トレーニングブランド「SIXPAD(シックスパッド)」を展開する事業の新たな柱として、「NIKE(ナイキ)」のトレーニングギアブランド「NIKE STRENGTH(ナイキストレングス)」の日本展開を本格化する。2025年12月に日本国内での販売を開始し、現在は公式オンラインストアを中心に取り扱う。今後はスポーツジムやホテル・高級マンション内のフィットネス施設などへの導入を進め、B to B市場を起点に認知拡大を図る。MTGが独占販売契約に基づき海外ブランドを取り扱うのは初めてとなる。

ナイキストレングスは2023年に米国で誕生したトレーニングギアブランド。ナイキの公式ライセンシーであるディメンションシックス フィットネス コーポレーション(Dimension 6 Fitness Corporation)が設計・開発・販売を担い、ダンベル「ナイキ グラインド ダンベル」(1㌔㌘~22.5㌔㌘・7260円~4万3560円)やケトルベル「同ケトルベル」(4㌔㌘~24㌔㌘・7810円~3万1680円)、プレート「ナイキ チェンジプレート」(0.5㌔㌘~2㌔㌘・7260~1万5620円)、スタンド「ナイキ スクワットスタンド」(11万2310円)、アパレル(トップスとキャップのみ。4290円~1万2870円)など幅広い製品を展開する。トップアスリートの知見を取り入れた設計思想と耐久性の高い品質が特徴だ。一部製品にはナイキのサステナブルプログラム「Nike Grind(ナイキ グラインド)」を採用し、スニーカーをチップ化した再生素材を採用している。

MTGは従来、自社ブランドの育成を中心に事業を展開してきた。今回の取り組みはブランド開発ではなく、日本市場での販売・マーケティングを担う輸入代理店事業という新たな挑戦となる。商品開発には携わらないものの、日本市場に適した販路開拓やブランド価値の浸透を担う。

販売戦略の中心に据えるのは、ブランド価値を生かしたB to B展開だ。現在は公式オンラインストアが一般消費者向けの販売チャネルとなっているが、27年以降はホテルやフィットネスクラブ、トレーニング施設などとの商談が進んでおり、施設導入を本格化する。また、単にダンベルやプレートを販売するのではなくトレーニング空間全体をプロデュースする構想もある。

製品の特徴の一つがデザイン性だ。ダンベルやプレートは、ナイキのシューズの製造工程で発生する端材を再利用しており、シーズンごとに素材の色味が変化するため、一つ一つ異なる表情を持つ。「従来の黒一色のトレーニングギアとは異なる存在感を打ち出している」とMTGストレングス営業部の戸田翔部長は語る。

また、ブランド力も導入提案の強みとなる。トレーニングギア市場には高性能ブランドが数多く存在するものの、一般消費者にとって認知度は決して高くない。一方、「ナイキのブランドネームは教育機関やスポーツ施設でも訴求力が高く、施設価値の向上にもつながる」(戸田部長)としている。

MTGは今後、シックスパッドで培ったトレーニング領域の知見とナイキストレングスのブランド力を組み合わせ、B to C からB to Bへと接点を広げていく考えだ。スポーツジムやホテルなどで実際に製品へ触れる機会を増やすことで、トレーニングギア市場での存在感を高め、新たな事業基盤の構築を目指す。