シードは、2026年5月1日に鴻巣研究所にて大規模災害発生時の迅速な避難を目的とした、鴻巣研究所全体避難訓練を実施。従業員のBCPに関わる意識の浸透とともに、地域を巻き込む形で実施し、防災意識向上を図る。

同社では、部署横断的にBCPプロジェクトを設置し、これまでにも防災対策として、定期的に一部従業員を対象とした一斉徒歩帰宅訓練の実施、従業員全員に対する安否確認訓練や防災に関する情報提供などを行っている。

シードは、今回大規模な避難訓練を実施した理由について、「当社は高度管理医療機器メーカーであり、製造現場がクリーンルームであるため、避難経路が限られています。そのため、従業員には、火災や停電時に備えて、最短経路だけでなく複数の避難経路を把握してもらう必要があります。さらに、鴻巣研究所では技能実習生や障がい者雇用の方々など、多様な従業員が勤務していることから、実際に訓練へ参加することで、安全な避難方法を身につけてもらうことを目的としました」と説明した。今回の訓練では、シードとして初めて24時間体制で稼働している工場の操業を一時停止し、工場内のクリーンルーム勤務者も実際の避難ルートを用いて、安全確保のための避難行動を実践。同社従業員541人に加え、食堂スタッフ、隣接する保育・児童施設「ふくろうの森」の保育士と園児(5歳児)など、外部施設の対象者24人が参加する大規模な避難訓練となった。

訓練で想定したのは、大規模地震に伴う工場内での火災発生と研究棟における化学物質漏えい。地震発生の緊急放送に続き、避難開始のアナウンスが流れると、各勤務場所でヘルメットを着用した従業員が指定の避難場所に集合し、その後、各部門の責任者を中心に点呼と報告を行った。あわせて、避難開始と同時に消防署への通報訓練も実施した。

当日は天候不順だったこともあり、当初予定していた屋外から屋内2カ所へと避難場所を変更。当日の急な変更にもかかわらず、参加者は柔軟に対応し、スムーズに訓練が履行できたのは、これまでの継続的な取り組みにより現場の対応力が高まっていることをうかがわせた。

「今回は天候不順のため屋内での訓練となり、実際の屋外避難までは実施できませんでしたが、初めての全体訓練としては、避難開始から点呼完了まで、想定していたよりもスムーズに実施することができました。一方で、訓練を通じて、全体避難時に懸念される課題も明らかになったため、今後はより実際の状況に近い形での訓練を目指していきたいと考えています」(シード)

参加者は「これまでも避難訓練に参加してきましたが、これほど大規模な訓練は初めてでした。避難経路での混雑が心配でしたが、スムーズに完了できてほっとしています。今回は悪天候のため屋内での訓練となりましたが、防災意識を高める観点からも、今後も定期的な訓練の実施を期待しています」と振り返った。