フィッツコーポレーションは2026年2月、オンラインにて「夏の香りトレンド『睡蓮』新商品発表会」を開催した。23年に秋のトレンドとして打ち出した「シャルドネ」に続く第2弾として、26年春夏シーズンの新たな香りトレンドに「睡蓮(スイレン)」を提唱。春の桜、秋の金木犀に続く“夏の象徴香”の創出を目指す。
冒頭、同社の新野裕信取締役は、香り市場におけるトレンド形成の重要性を強調した。これまで日本では、春は桜、秋は金木犀といった季節を象徴する香りが市場をけん引してきた一方、夏には明確なトレンド香が存在しなかった。同社が23年に立ち上げた秋の「シャルドネ」は、複数ブランドによる一斉展開と全国流通網を生かした売場づくりにより認知を拡大。他社からも関連商品が登場するなど、市場活性化に寄与したという。
こうした実績を踏まえ、今回着目したのが「睡蓮」だ。同社実施の季節のトレンドとして想起される香りに関する調査では、春・秋に比べ夏は「当てはまるものがない」との回答が最多となり、空白地帯であることが明らかになった。また、初夏に求める香りのイメージとしては「爽やか」「涼しげ」「清潔感」が上位を占め、香調では「マリン・アクアティック系」が支持を集めている。
そこで同社は、これまで機能訴求中心だった夏の香り市場に対し、「冷感」などの機能的価値にとどまらない、情緒的価値を創出する香りを提案。水面に浮かぶ涼やかな花として文化的背景も持つ睡蓮を、夏の新たな象徴として位置付けた。睡蓮は多くの品種が無香であることから、アクアティック(マリン)ノートと透明感のあるフローラルを掛け合わせた“アクアティックフローラル”としてイメージ開発。みずみずしさ、儚さ、清潔感をキーワードに、暑い季節でも心地よく楽しめる香りに仕上げた。
26年春夏は、同社が展開する4ブランドから計9製品を一斉発売する。主軸となる「レールデュサボン」からは、「ヘブンリーブルーム」のオードトワレ(50ミリリットル・2970円、8ミリリットル・1650円)を投入。睡蓮の花びらにきらめく朝露をイメージし、ピーチやリーフィーグリーンのトップから、ピーチ・グロウ(睡蓮の一種をイメージしたキー香料)、サボン、ムスク、サンダルウッドへと移ろう清潔感ある香調とした。50ミリリットルサイズには清涼成分メントールを配合し、ひんやりとした使用感も付加する。
同シリーズでは、冷感クール成分配合の「アイスジェリー」(140グラム・1540円)や、約99%除菌機能を備えたファブリックスプレー(250ミリリットル・990円)、エコフレンドリー処方の柔軟剤(500ミリリットル・946円)も展開。香水にとどまらず、衣類・ボディケアまで横断したラインアップで、幅広い接点を創出する。
このほか、「ヴァシリーサ」からは琥珀糖をモチーフに取り入れた限定フレグランスと清涼成分配合のボディミストを、「プア ナナラ」「ビージーエム」からもそれぞれのブランド特性に応じた睡蓮の香りを展開。甘さと爽やかさ、リッチとカジュアルといったポジショニングの違いを明確化し、ターゲット別に提案する。


























