安売り業態の台頭は産業全体の危機

「すっごいテンション上がる!」――2025年12月18日17時ごろ、こう話しながら2人組の女子高生がドン・キホーテの新業態「Re:Price(リプライス)熊谷ニットーモール店」で化粧品を選んでいた。店舗は熊谷駅(埼玉県)から徒歩3分の大型商業施設「ニットーモール」の1階に位置し、売り場面積は約217平方メートル。商品点数は約2000〜3000点で、そのうち約4割が化粧品だ。最も広いスキンケアの売り場には、62%オフのフェイスマスク、58%オフのヘアケアセット、50%オフの日やけ止め、25%オフの乳液など、有名ブランドの商品が数多く並ぶ。タイパとコスパを強く意識する30〜50代女性を主なターゲットとし、ドン・キホーテは目標店舗数を明らかにしていないものの、「熊谷での実験を経てから店舗を増やす」とメーカー各社に明言している。

同社は、安さの秘密について、国内ディスカウント業態の全国525店舗(26年6月期第1四半期時点)が生み出す仕入れ力にあると説明する。シーズンオフ・切り替え商品、メーカー余剰在庫、パッケージ破損や訳あり品をまとめて仕入れることで、安値販売を実現している。アウトレットという表現を避け、「価格の再発見」という意味を込めて「リプライス」と名付けたことで、肌や身体に塗る化粧品の売れ残りという心理的な抵抗感を拭うことに成功。オープン初日の12月16日は長蛇の列が生まれ、化粧品の新業態として大手メディアが大きく報じた。

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