あけましておめでとうございます。化粧品業界の皆さまにおかれましては、佳き新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。旧年中はコーセー、ならびにコーセーグループ各社に対しまして格別のご懇情を賜り、厚くお礼を申し上げます。

昨年は国内外において厳しい経済情勢に直面する局面もございましたが、おかげさまでコーセーは比較的順調な成績をあげることができました。これもご販売を担当してくださった方々をはじめ、多くの皆さまのご尽力の賜であると、改めて心よりお礼を申し上げる次第でございます。

さて、コーセーは今年から新しい体制で出発いたします。小林孝三郎が東京・王子の地に創業して80年になりますが、それ以来、初めての大きな経営体制の刷新を行います。具体的には、「株式会社コーセーホールディングス」を発足させ、持株会社体制へと移行させました。3月の株主総会をもって、私はコーセーホールディングスの代表取締役会長グループCEOに就任する予定です。

コーセー社長・小林一俊

コーセーはこの80年間で、企業規模も、グループで働く人たちも、またお取引や企業活動にご協力をいただいている皆さまも拡大を続けてまいりました。そして何より、私たちが提供する化粧品を愛し、使い続けてくださるお客さまが世界中に広がりつつあります。さらなる飛躍に向け、真にご信頼いただける企業を目指す上での戦略的経営判断の一環として、今回、持株会社体制への移行を決断したわけです。

私たちは、今回の持株会社体制への移行を「ビューティコンソーシアム構想への第一歩」と位置づけましたが、コーセーの場合はグループ企業が増えても、その全てが祖業である「化粧品」を核としていることが大きな特徴です。多彩な個性を持つブランド群を、幅広い販路を通じてお客さまにお届けできることも強みです。グループ内での棲み分けによって、それぞれのブランドの特長をより明確化し、そのブランドならではの提供価値をさらに磨いてまいります。

コーセーは創業以来、製・販・需の共存共栄、つまり我々メーカー、販売をしてくださる皆さま、モノづくりを支えてくださるサプライヤーの皆さまと、パートナーとして共に歩み、成長を分かち合える関係づくりに力を注いでまいりました。創業時から大切にしているこの考え方を、より幅広い対象にまで拡大し、あらゆるステークホルダーと互いに高めあう関係性をこれからも一つひとつ積み重ねてまいる所存です。そしてその蓄積から得た経験や強みをグループ経営に活かし、皆さまからのご期待にお応えできる日本を代表する美容企業集団「ビューティコンソーシアム」を目指してまいります。

2026年、新たな決意と体制のもと、多様なお客さまのニーズにお応えすべく、より高い付加価値の提供に向けて、全力で取り組んでまいります。なにとぞ倍旧のご理解、ご協力を賜りますようお願い申し上げまして、新年のご挨拶とさせていただきます。