エムボックスは、日本初、便秘タイプのセルフチェックと適する市販薬の提案・購入を一体化したオンラインサービス「Bebo(ビーボ)」の提供を開始。それに伴い、9月30日にはオンラインにてメディア勉強会を開催した。
厚生労働省の調査によれば便秘人口は約476万人にのぼり、そのなかでも特に女性では半数以上が便秘に悩んでいることが明らかになっている。また、近年の腸活ブームに加え、2020年のコロナ禍以降は在宅時間の長期化に伴う運動不足も影響し、便秘の有訴者は増加傾向にある。このように、便秘は今なお多くの人を悩ませる身近な健康課題となっている。
一方で、エムボックスが20〜40代女性300名を対象に実施した「便秘に対する意識・実態調査」では、便秘対策の中心は「水分摂取」「食事改善」「運動」といった生活習慣による“自然派”が大半を占め、市販の便秘薬を使用する人は3割程度にとどまることが分かっている。
また、便秘薬使用者のうち約7割が「効かなかった」「お腹が痛くなった」といった“薬のミスセレクト”経験を持っており、便秘薬は便秘のタイプに合わせて選ぶ必要があるが、「便秘に複数のタイプがある」と認識している人はわずか17.3%にとどまり、こうした知識不足が背景にある。
現在、便秘薬市場は約160億円規模で堅調に推移。しかしEC率はわずか13〜14%で、購入の多くは依然として店頭中心だ。忙しい生活の中で購入タイミングを逃したり、プライバシー面から購入をためらうユーザーも少なくないとして、同社はオンライン上での便秘ケア提供や薬の購入体験の改善に大きな成長余地があることを見いだした。
そうした背景から、エムボックスは便秘タイプのセルフチェック、症状に合った市販薬を提案、そのままオンラインで購入まで完結できる新サービス「Bebo」を開発した。主な機能は、利用者が設問に回答することで自身の便秘タイプの傾向を推定し、その結果に基づいて提案される市販薬を選択・購入すること。設問と回答ロジックは、すべて消化器内科専門医によって開発・監修されており、医学的根拠に基づいた適切な便秘ケアを提供する。
問診票レベルの最大16問の設問をもとに、症状や体質のセルフチェックを支援。結果は「けいれん性便秘」「弛緩性便秘」「直腸性便秘」「薬剤性」「その他」「便秘ではない」の全6タイプに分類され、一人一人に合わせたケアの方向性を提示する。
メディア勉強会においては、「Bebo」開発担当であるエムボックスの江口実奈美氏、「Bebo」監修医師の自治医科大学消化器内科講師である井野裕治氏が登壇。現代日本における便秘に悩む人たちの実態を紹介するとともに、「Bebo」による便秘タイプチェックを実演した。
同サービスの利用自体は無料で、セルフチェック結果から提案される市販薬やサプリメントは楽天市場を通じて購入できるほか、「薬剤師に相談する」という窓口も用意しており、必要に応じて直接相談が可能だ。
エムボックスは「テクノロジーでセルフメディケーションを革新する」をミッションに掲げ、医薬品とデジタル技術を融合した仕組みづくりに取り組んでいる。セルフメディケーションが推進される中、便秘は生活習慣だけでなく医薬品によって改善が期待できる代表的な課題として「便秘に悩む方々が、より手軽に適切なケアを受けられる社会の実現に貢献したい」(江口氏)と語った。