ポーラ・オルビスホールディングス(HD)の2025年12月期第2四半期決算は、売上高が前年同期比0.7%減の832億5300万円、営業利益が12.3%増の82億1700万円、経常利益が43.5%減の62億8200万円、親会社株主に帰属する中間純利益は38.1%減の46億4300万円となった。
セグメント別に見ると、主力のビューティケア事業は売上高1.4%減の802億円、営業利益が2.2%増の80億6400万円だった。
POLAは、売上高・営業利益とも前年同期を下回った。国内事業では、委託販売チャネルにおける成長店舗群の売上伸長の加速と、その他のチャネルにおけるさらなる事業成長の実現に取り組んでいる。新商品の「リンクルショット メディカル セラム デュオ」や「ホワイトショット セラムUV」が多くのベストコスメ賞を受賞し、成長店舗群及びその他のチャネルにおいては増収となったが、店舗数減による顧客数の減少影響などにより、国内事業全体で前年を下回る実績となった。海外事業では、引き続き重点市場である中国でブランドプレゼンスの確立のためのハイプレステージ顧客層との接点拡充とCRM強化に取り組んでいるが、中国を中心とする一部のアジア地域における景気減速の影響が継続しており、海外事業全体で前年を下回る実績となった。
ORBISは、前年を上回る売上高となった一方で、国内事業にて戦略商材の拡販に向けた投資を実行した結果、前年を下回る営業利益となった。国内事業では、5月に発売したブランド初のクレンジングオイル「オルビス ザ クレンジング オイル」が多くのベストコスメ賞を受賞し、新規顧客の獲得に貢献している。また、直販チャネルでは顧客数・購入単価ともに伸長し、外部チャネルでは高い売上成長率を維持しており、国内事業全体で前年を上回る実績となった。海外事業では、中国を中心とする一部アジア地域における景気減速による影響の継続や、中国法人の清算を決議した影響により、海外事業全体で前年を下回る実績となった。
海外ブランドのJurliqueは、前年を下回る売上高となった。その一方で、組織構造改革を進めており、適切な販管費コントロールを実施したことにより、営業損失は改善している。豪州及び中国を中心としたアジア市場での事業成長に向けた取り組みを進めており、本国である豪州においては、ECチャネルが前年を超過した一方で、百貨店・直営店チャネルで苦戦したことにより、前年を下回る実績となった。中国においては、景気減速の影響が継続し、百貨店・ECチャネルともに販売が落ち込んだことにより、前年を下回る実績となった。
育成ブランドは、前年を下回る売上高・営業利益となった。DECENCIAブランドでは、さらなる成長に向けて安定した顧客構造の構築に取り組んでいる。BtoB事業・オフライン店舗事業が好調に推移し、顧客接点が一層拡大しており、前年を上回る実績で推移している。THREEブランドでは、ブランド再生への取り組みを進めている。差別性である「精油」によるホリスティックなアプローチを推進し、顧客基盤の強化に注力しているが、新規顧客の獲得が計画に届かず、前年を下回る実績で推移している。以上の結果に加え、OEM事業の業績影響なども影響した。
25年12月期通期業績予想は、売上高は2.1%増の1740億円、営業利益が5.0%増の145億円、経常利益が8.6%減の147億円、親会社株主に帰属する当期純利益は8.5%減の85億円と、期初予想を据え置いた。