ポーラ・オルビスホールディングスの2025年12月期第1四半期業績は、売上高は前年同期比1.0%増の413億1300万円、営業利益23.5%増の41億4800万円、経常利益47.1%減の24億7000万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は58.1%減の13億1000万円と増収、大幅営業増益。
売り上げは、基幹ブランドであるORBISの増収が底上げした。営業利益は売上増による粗利の増加等により2桁増益となった。ただ、経常利益は為替がマイナスに影響した。
事業別の業績は、ビューティケア事業は売上高0.7%増の398億1100万円、営業利益は15.6%増の41億3200万円となった。
POLAブランドは国内事業では、1月に発売した「リンクルショット メディカル セラム デュオ」の戦略的な展開等による購入単価の上昇もあり、国内事業全体で前年を上回る実績となった。海外事業では、引き続き重点市場である中国でブランドプレゼンスの確立のためのハイプレステージ顧客層との接点拡充とCRM強化に取り組んでいるが、中国を中心とする一部のアジア地域における景気減速の影響が継続しており、海外事業全体で前年を下回る実績となった。以上の結果、同ブランドの売上高は0.3%減の220億9800万円と微減、営業利益は国内事業にて費用効率化を進めた結果14.9%増の26億4700万円と前年同期を上回った。
ORBISブランドは、国内事業では、直販チャネルにて美白美容液やUVケア等の高機能・高単価商材が好調に推移し、購入単価の伸長に寄与。外部チャネルでは、専用商材である「オルビス ショットプラス」の販路を順次拡張する等、顧客とのタッチポイントを増加しており、好調が継続している。海外事業では、中国を中心とする一部アジア地域における景気減速の影響が継続しており、海外事業全体で前年を下回る実績となった。これらにより、売上高6.3%増の121億6900万円、営業利益11.9%増の21億9500万円と増収増益だった。
Jurliqueブランドは、本国である豪州においては、ECチャネルが堅調に推移した一方で、百貨店・直営店チャネルで苦戦したことにより、前年を下回る実績となった。中国においては、景気減速の影響が継続し、百貨店・ECチャネルともに販売が落ち込んだことにより、前年を下回る実績だった。これらにより売上高は8.9%減の20億6900万円と減収。営業利益は4億400万円の欠損となったが、組織構造改革の推進や適切な販管費コントロールを実施したことにより前年同期より2億4000万円改善している。
育成ブランドは、DECENCIAブランドでは顧客属性に応じた販売施策の強化により顧客の定着が進み、前年を上回る実績で推移。THREEブランドでは、差別性である「精油」によるホリスティックなアプローチを推進し、顧客基盤の強化に注力しているが、新規顧客の獲得が計画に届かず、前年を下回る実績。FUJIMIブランドでは、更なる事業規模の拡大に取り組んでおり、前年並みの実績で推移した。以上の結果、売上高は5.4%減の34億7400万円、営業利益は3億500万円の欠損で欠損幅は拡大した。
不動産事業は売上高47.7%増の7億3700万円、営業利益292.3%増の2億700万円と増収増益。その他は売上高8.4%減の7億6400万円、営業利益97.3%減の100万円だった。
25年12月期通期業績は、売上高2.1%増の1740億円、営業利益5.0%増の145億円、経常利益8.6%減の147億円、親会社株主に帰属する当期純利益8.5%減の85億円と期初予想を据え置いた。