工場の現場から商品企画に意見が飛ぶ

ロート製薬には消滅を目指す部門がある。その名は2005年発足の改鮮隊。ロート用語で改鮮は改善のことを意味し、〝いつでも新鮮な気持ちで改善に向き合っていこう〟との思いを込めて命名された。名前は変わっているが、部門長の総長が1人、課長級の隊長が2人、隊員が6人もいる正式な部門である。大阪工場(大阪市生野区)と上野工場(三重県伊賀市)が別々に活動していたが、23年4月に統合し、部門名を新改鮮隊に改命。そして24年4月から全社活動を指揮する重要な役割を担っている。小口香総長は「改鮮は、誰に言われるまでもなく社員が進んで行うべき活動。ロート文化に定着したら、音頭を取る改鮮隊の役割は終わります」と語る。

改鮮隊は、製造業が製造販売業と製造業に分離できる05年の薬事法改正を機に誕生した。製造業は品質が維持できてコストが下がるならOEM(受託製造)に生産を委託できるようになった。ロート製薬の工場は存在意義を問われ、QCD(品質・コスト・納期)の改鮮に動いた。改善活動を世界に広めたトヨタ自動車出身の講師を招き、改善のいろはを学び、それをロート流にアレンジして、改鮮隊はスタートを切ったのである。

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