佐藤久美子(さとう・くみこ)
1996年から化粧品輸入ビジネスに従事。「スイスライン」「ユイルエボーム」といったブランドを日本市場に導入。エコサート認証コスメとの出会いをきっかけにオーガニックコスメのセレクトショップ「オーガニックマーケット」をオープン。1999年よりSLJ代表取締役。

欧州では統一認証が誕生

桜の時期を知る外国人観光客が増えた?と感じるほど、ますますインバウンド需要が高まるニッポン。米トランプ政権の関税案件のせいか、米国以外の輸出先確保、拡大を真剣に模索しているのであろう、海外からの問い合わせやオファーが増えている。日本で購入するほうが安い、と弊店に立ち寄ってくださる外国人のお客さまも多い。聞くと「肌が弱い」「すぐ赤くなる」「かゆくなる」「何もつけないと乾燥して悪化する」など、一様に〝肌に良いものはないか〟と探している。そして、成分をしっかり読み取ってからお買物される。敏感肌や肌アレルギーを訴える声が世界的に増えていることを、ここでも身近に感じる。

クリーンビューティーにおいては、オーガニックコスメの認証は避けて通れないテーマの一つだ。購入する際に認証マークを確認する人も多く、その存在は市民権を得ているが、登場した当時は、その話題に注目が集まるたびにさまざまな反応があり、認証の比較や表示に対する賛否両論などの議論が巻き起こり混沌としていたことを思い出す。しかしながら、植物由来、ナチュラル系のコスメと、石油由来の成分や人工香料を使用しないオーガニックコスメを区別することができる認証の存在はとても分かりやすく、有益なマークだった。100%オーガニックでなければ製品に「オーガニック」の表記すらできないイタリアの取引先は、当時、商品名に「オーガニック」と書かれている日本の製品を見て目を丸くしていたくらいだ。

この情報へのアクセスはメンバーに限定されています。ログインしてください。メンバー登録は下記リンクをクリックしてください。

ログイン