佐藤久美子(さとう・くみこ)

1996年から化粧品輸入ビジネスに従事。「スイスライン」「ユイルエボーム」といったブランドを日本市場に導入。エコサート認証コスメとの出会いをきっかけにオーガニックコスメのセレクトショップ「オーガニックマーケット」をオープン。1999年よりSLJ代表取締役。

パリのルポの前に、欧米でクリーンビューティーがどう生まれ、定着したのか。振り返ることで、日本で定着させるヒントを探りたい。

1990年代の波が日本にも到着

1990年代から広まり始めたナチュラル・オーガニックコスメ市場。その始まりやきっかけ、浸透していく過程などを、世界と日本の動きを比較しながら、今後の可能性や未来を予測してみたい。

クリーンビューティー(ナチュラル・オーガニック)の広まりに加速がつき始めたのは、1990年代からであろう。世界を駆け巡ったニュース、狂牛病・BSE(牛海綿状脳症)の発生は、美容の世界でも問題提起がされ動物由来成分の使用を控える動きが生まれ、植物由来成分への注目が高まった。その研究開発は、石油由来成分や合成成分の代替となり得る、同等のエビデンスがとれるように著しい進化となった。また同時に動物実験に対する批判が高まり、クルエルティフリー(動物実験をしない)をうたうブランドが増えたのもこの時期からだ。

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