全日本美容業生活衛生同業組合連合会(以下、全美連)は、1月22日、東京・赤坂で全美連第404回理事会を開催した。

理事会に先立ち、共済制度への貢献や長期的な組合活動に尽力した理事や組織に対する表彰が行われた。今年度の表彰対象は、総合福祉共済制度および休業補償共済制度における加入者増強運動で顕著な成果を挙げた組織や、5年または15年以上務めた役員。その後、短時間労働者への被用者保険適用拡大に関する提起が行われた。一定規模以上の事業所が対象となっていた保険適用が、規模に関係なく拡大される方向で議論されている被用者保険制度改定案は、小規模事業者が多い生活衛生業に大きな影響を与える可能性があるとして、事業主負担の増加が懸念されており、全美連は政府や関係機関に対し、慎重な制度設計を求めていく方針を改めて示した。

理事会においては、その他にデジタル化推進と教育施策、早期離職問題や、組合への加入メリットの向上といった課題も議論された。特に、離職率の改善については、労働環境の見直しや教育体制の強化が必要とされた。また今年10月に福島で開催される第53回全日本美容技術選手権大会の入場料に関する決定、令和7年度収支予算案作成のための予算委員会の設置についてなどが承認された。

月刊『国際商業』2025年03月号掲載