花王のスキンケアブランド「ビオレ」は、インターブランドジャパンが主催する、「ブランディング」の取り組みを評価する日本初のアワード「Japan Branding Awards 2024」にて、最高賞である「Gold」を受賞した。

このたび「Japan Branding Awards 2024」にて最高賞である「Gold」を受賞したスキンケアブランド「ビオレ」は、1980年に誕生した。以来、生活者の快適な生活を実現するため、常に新しいスキンケア習慣を提案してきた。肌を「人と人」「人と社会」がつながるための大切なコミュニケーションツールであり、暮らしを支える「ヒューマン・インターフェイス」であるととらえ、肌を通して社会とのつながりを広げるためにさまざまな活動やモノづくりに取り組んでいる。現在、66の国と地域で展開し、日本国内における「肌」に関連する主要なカテゴリーで売り上げNo.1を獲得するブランドへと成長した。

「Japan Branding Awards 2024」にて、「ビオレ」は下記のように評価された。

「コロナ禍を経た社会の潮流/生活者の変化を捉え、将来にわたり取り組むべき社会課題は何か、ビオレのあるべき姿を見直し、新たなパーパスを製品事業にアジャイルに取り入れ事業成長につなげた取り組みである。具体的には、革新的な製品開発を通じて新たな生活習慣を提案し、既存市場の変革に挑戦。社内では健全な競争意識を持ちつつ、「いいものを作る」という精神を堅持しながらも、社員自身が顧客との対話を楽しみ、ビオレに愛着を持って取り組んでいる。今後の展望として、ビオレは「肌」を取り巻く環境ストレスのグローバルな社会課題に挑むというアンビションがあり、変化する社会ニーズに応え続けることで、持続的な成長を目指している」

(右)審査副委員長 上智大学経済学部経営学科教授 杉谷陽子氏 (左)花王上席執行役員 ヘルスビューティケア事業部門長 塗谷弘太郎氏

「ビオレ」ブランドの根底にあるのは、「本来の肌」に着目する技術思想とイノベーション精神。現代社会において人々は、「環境汚染」「赤外線・紫外線」「暑さ・寒さ」「湿気・乾燥」「洗浄による摩擦」など、肌に影響を与えるストレスに囲まれている。これらのストレスは、例えば、紫外線による日やけの不安から外出を控えさせるなど、人と社会のつながりを阻害する要因となっていると考える。「ビオレ」は肌を、「人と人」、「人と社会」をつなぐ「ヒューマン・インターフェイス」と定義。肌を通して、誰もが環境ストレスを気にせず人間らしく生きる実感と喜びを得られる社会を目指している。

「ビオレ」は、「実感」「感動」を重視したユニークな製品開発でブランド体験を構築。特に、2023年に発売した「ビオレUVアクアリッチアクアプロテクトミスト』(通称:瞬感ミストUV)は、外出先での日やけ止めの塗り直しを快適な「しゅっ!ぴたっ!」体験に変えるなど、活動的な生活をサポート。塗り直し実施率やSNSエンゲージメント量が増加するなど、生活者から高く支持されている。

さらに、ブランドパーパスに基づき、長年にわたり小学校などで「ビオレu泡で出てくるハンドソープ」とオリジナルの手洗い歌を活用した「手洗い教室」を実施、児童に正しい手洗いを啓発してきた。

また、21年からは「SUN&SMILESACTION」を開始し、保育園での日やけ止め啓発や屋外スポーツイベント支援を通じて、太陽の下での活動的な生活を推進している。

結果として、「ビオレ」ブランドは3年連続売り上げ伸長、日やけ止めカテゴリーでは市場を大きく上回る成長を達成している。

なお「Japan Branding Awards」は、18年、インターブランドジャパンにより、ブランディングのナレッジプラットフォームとして、優れたブランディングを実行している組織(企業・団体、事業、製品・サービス)を評価し、その活動内容を紹介、社会に広く共有することで、ブランド戦略を展開する企業・団体のさらなる成長の支援を目的に創設された、日本初のブランディングを評価する賞である。

24年より、現在の変化が激しく、先行きが見えにくい環境下におけるブランディングのあるべき姿について広く議論を重ね、評価基準の更新を行っている。