OECD(経済協力開発機構)が公表した「Gender Data Portal 2021」において加盟30カ国の中で日本人の睡眠時間は平均7時間22分でワースト1位だった。これにより、日本においても睡眠の重要性が声高に言われるようになり、日本国内でも睡眠にかかわる多様な調査や取り組みが行われるようになっている。海外においては、睡眠不足による健康問題、社会や経済に与えるネガティブな影響など多様な視点で調査や研究が行われている。それらを国内外の官庁、企業、団体が示すデータで紐解いていく。
●国内編
改善されるも依然短い日本人の睡眠時間
厚生労働省は、2024年8月28日に「令和4年国民健康・栄養調査結果の概要」を公表した。その中の「睡眠の状況」において、「睡眠で休養が十分にとれていない者の割合(20歳以上、性・年齢階級別)」(図表1)では、ここ1カ月間、睡眠で休養が十分にとれていない人の割合は全体で20.6%。09年からの推移でみると増加傾向にある。「健康日本21(第二次)」で掲げる〝睡眠による休養を十分とれていない人の割合の減少〟の目標値である15%を達成するまでの道のりはまだまだ遠そうだ。
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