サンスターグループは、食べてもファスティング状態を維持できる新・健康メソッド「FMD®」(Fasting Mimicking Diet=疑似ファスティング)を考案し、アメリカを中心に事業を展開するL-Nutra Inc.(本社:アメリカ合衆国テキサス州)と独占的技術提携を行い、2024年4月より、日本人の味覚に合った「FMD®」(疑似ファスティング)に基づく事業展開を本格始動する。

サンスターは「常に人々の健康の増進と生活文化の向上に奉仕する」を社是に掲げ、「100年mouth 100年health」をスローガンに、人生100年時代、人々の健康寿命の延伸に寄与することを目指し、事業活動を行っている。お口から全身の健康を守るオーラルケアに加え、健康食品などの事業を通し、人々が健康で豊かな人生を送るための製品開発・サービス・情報の提供を行ってきた。

このたび、サンスターは人々の自信につながる美容と健康をサポートするため、新たに「ファスティング」事業に着手する。ファスティングは近年注目が高まるホリスティックな健康法で、食習慣のリセットや代謝機能の改善、体重や体脂肪の減少などの健康効果が期待されている。一方で「食べることができない不満」や「現在の生活サイクルへの取り入れづらさ」などにより、多くの人が実践する上で課題を感じていることがわかっている。

そのような中、アメリカの南カリフォルニア大学はファスティングのメカニズムを体系化し、食べてもファスティング中と同じ生体反応等を再現する新しい健康メソッド「FMD®」(疑似ファスティング)を生み出した。サンスターはこの研究結果に基づいた製品を開発するL-Nutra Inc.と、2023年10月に国内で唯一、技術提携に関する契約を締結した。

サンスターは、食べてもファスティング状態を維持できるアメリカ発の健康メソッド「FMD®」(疑似ファスティング)を日本に普及させ、美容や健康のためにファスティングを生活に取り込みたいと望む人々のお役に立つことを目的として、気軽に習慣化できるファスティング方法の提供を通じ、人々のウェルビーイングな生活をサポートする。

「FMD®」(疑似ファスティング)とは、機能性成分やサプリメントの摂取による方法ではなく、研究に基づき、ファスティングをサポートする特別な栄養バランスで構成された食事をとることで、食べてもファスティング状態を維持することができる新・健康メソッド。通常のファスティング方法で経験する空腹感や筋肉の減少、生活への取り入れづらさなどのネガティブな要素を緩和し、ファスティングの効果を“いいとこどり”することができる。

体内には、エネルギー代謝や細胞の再生を制御するスイッチのような重要因子があり、摂取する栄養成分によって、これらのスイッチON/OFFがコントロールされている。南カリフォルニア大学ではファスティング状態(絶食状態)と通常の食事をした時に反応するスイッチを体系的に研究した結果、ファスティングによって得られる効果のほとんどは、糖質やタンパク質の摂取によって妨げられてしまうことが明らかとなった。

ファスティング時には血糖値が上がらないことでインスリンの分泌が抑えられ、糖ではなく脂肪を燃焼するようになります。また脂肪分解によって血中では適度にケトン体が増加し、糖に代わるエネルギー源として働く。モデル動物等での研究により、上記のスイッチへの働きかけを通して、老化に関連する体内の指標である炎症や酸化ダメージを軽減し、細胞の再生力を高めるとともに、生活習慣病リスクの低下につながることが示唆されている。

南カリフォルニア大学やL-Nutra Inc.はさらに研究を進め、炭水化物(C)とタンパク質(P)を最低限に抑え、脂質(F)が豊富である特別な栄養バランスを守って食事をとることで、上記のようなファスティング時に起こる生体反応や生理機能が食物を食べながらでも再現できることを解明した。サンスターではこの特別な栄養バランスをファスティングPFCと呼ぶ。ファスティングPFCを考える場合、摂取する脂質や炭水化物の質にもこだわることが重要で、脂質はナッツ類などから構成し、炭水化物は豊富な食物繊維を含むことが望ましいと考えられており、プラントベースの原料であることが良いとされている。

1日のうち16時間絶食をする「16時間ファスティング」においては、本来食事をすることができない16時間の間にファスティングPFCを守った食事を摂取することで、水のみ摂取するファスティングの際と同様に、血糖値が上昇せず、また、血中ケトン体レベルが下がらずに維持されることが、ヒトでの研究で報告されている。