酸素系漂白剤「オキシクリーン」シリーズの正規輸入販売元であるグラフィコは9月13日、新宿区立東戸山小学校でオキシクリーン出張授業「身近な汚れから考えるSDGs」を開催した。小学6年生の児童42人が参加し、掃除や洗濯が環境に与える影響を考えるとともに、自然にある成分で汚れを落とす「ナチュラルクリーニング」を実践。体験を通して、環境負荷を軽減するための工夫を子どもたちに伝えた。
第一部では、水環境の専門家であるグローバルウォータ・ジャパンの吉村和就代表が講師となり、生活排水が環境に及ぼす影響について講演。一人が一日あたりに使用する水の量が230リットルに及ぶことや、地球温暖化による水不足が食糧問題に直結することなどを説明し、「生活排水が水質汚染の最大の原因」と指摘した。
環境問題について学んだ児童は「河川や海、環境を守るために自分ができること」を考えて発表。「洗い物をする時にまとめ洗いで節水したい」「(お湯を足さなくてよいように)お風呂の蓋を閉めるようにしたい」と話していた。
第二部では、クリンネスト1級の資格を持つ掃除のプロである、グラフィコ販売促進部の田邊謙司部長が講師となり、自然にある成分で汚れを落とす「ナチュラルクリーニング」の実践授業を行った。
田邊部長は「ナチュラルクリーニング」の主な成分として、クエン酸、重曹、「オキシクリーン」の成分である過炭酸ナトリウムを紹介。それぞれ落とせる汚れが異なり、クエン酸は水回りやトイレの床・壁、魚の臭い、重曹はコゲ落とし、生ごみの消臭、靴箱の消臭、過炭酸ナトリウムはシミ抜きや食器の漂白、布類の除菌に適していると説明。「三つの成分で色々な汚れを落とすことができる」と伝えた。
さらに汚れが落とせる理由について、酸性のクエン酸はアルカリ性の汚れを、アルカリ性の過炭酸ナトリウムは酸性の汚れを落とすことができると説明し、「汚れが落ちるのは、汚れと洗剤の成分が反対の性質を持っているから」と話した。
実践では、蛇口にクエン酸を溶かした水をスプレーで吹きかけ、水垢が落ちてピカピカになることを確認。醤油をかけた体操着に「オキシクリーン」を溶かしたお湯をかける実験では、茶色い汚れがきれいに白くなっていき、児童たちは驚きの表情を見せていた。
授業の最後に感想を問われた児童は、「反対の性質を持つから、汚れが落ちることを知った。生活にも生かしたい」「『オキシクリーン』を使えば、無駄に水を使わず、節水にもつながる」と話していた。
「オキシクリーン」の出張授業は初めての試みだ。これまでの販促企画は主婦向けが中心だったが、子どもも家庭の一員。9月末のSDGs週間に合わせて、掃除・洗濯について学んでもらおうと企画した。子どもたちは実際に手を動かして汚れが落ちる感動を体験し、環境について考える機会となった。
月刊『国際商業』2023年11月号掲載