P&Gジャパン合同会社は、同社初となる一般向けビジネススクール「P&G ビジネススクール」を2024年5月9日に開校し、「シン・コミュニケーション力習得プログラム」を無償提供する。「管理職向けコース」と「すべての方向けコース」の2コースを設定。24年5月から25年5月までに第1期~第3期の実施を予定しており、2月7日から同社ウェブサイトで第1期の参加者募集を開始した。

2月7日に「P&Gビジネススクール開校 記者発表会」を都内で開催。P&Gジャパンのヴィリアム・トルスカ社長はビジネススクールを立ち上げた思いについて、「P&Gにとって人材は最も重要な資産であり、社員のキャリアを伸ばし、能力を高めることは長期的なビジネス構築の重要な要素である。日本においても次世代リーダーを育てることが重要だ。P&Gジャパンが(23年に)50周年を迎えた今、日本の未来に良い影響を与えるため、人材育成の知見を社会に還元したい」と語った。

トルスカ社長はP&Gの人材育成について、リーダー育成システム、成長志向の企業文化、充実したトレーニングの三つの領域に注力していると説明。「リーダー育成システムにおいては、内部昇進制を導入し、グローバルな環境で働く機会を提供している。最高のパフォーマンスを発揮するためには成長志向も重要だ。さらにP&Gでは研修を何よりも優先しており、数百に上る研修コースでリーダーシップ能力の構築を支援している」(トルスカ社長)と話した。

また、コミュニケーションツールの進化やAIの活用、ダイバーシティ&インクルージョンの時代に、P&Gの戦略的コミュニケーションの手法が社会に広く共有できると指摘した。

P&Gジャパン人事統括本部の市川薫シニアディレクターはビジネススクールの概要を説明し、「P&Gの『シン・コミュニケーション力』とは、目的を明確にすること、伝える相手を深く理解した上で伝えるべきことを構築すること、そして個々の能力を最大限に引き出すことだ。戦略的コミュニケーションを活用することで、自分も他者も成長できると考えている」と話した。

トークセッションでは、トルスカ社長と、P&G出身者でグーグル合同会社の奥山真司代表が登壇。奥山代表はP&Gで学んだことについて「リーダーシップとともに、イノベーションの創造に欠かせない3つのスキルを学んだ。私はそれを『考(コウ)・響(キョウ)・伝(デン)』」と呼んでいる。『考』は探索的思考力、『響』は対話ベースのコミュニケーション、『伝』は形をつくり、自分だけではなく他者を成功させることだ」と説明。P&G出身者がさまざまなビジネス領域で活躍している理由については「具体的な体験を抽象化して再現する能力を習得する人が非常に多いからだと思う」と語った。

記者会見の終了後には、P&Gジャパン人事統括本部人材育成・能力開発グループの松野美緒エキスパートが講師となり、ダイジェスト版の模擬研修を実施した。