メーカー、SCを巻き込みキャンペーンを展開

コロナの逆風に動じない化粧品専門店がある。北陸の福井県に本拠を置く有限会社桃太郎。その主力店舗「momoエルパ店」は、2020年、21年ともに売上高がコロナ前とほぼ同じ。生活者の購買行動が様変わりしても、momoの接客が受けたい、品質の高い化粧品が欲しいと客足は鈍らなかった。この個店の力は、多様な会話の積み重ねが生んだ。それはスタッフとお客だけではない。自社の経営陣とスタッフ、メーカーの営業担当者、ショッピングセンターなど、桃太郎はあらゆるステークホルダーと会話を欠かさず、強い絆を育んでいる。その相乗効果がコロナ禍をはねのける原動力になった。

momoエルパ店の接客は、どこまでも顧客の気持ちに寄り添うものだ。来店客の言動を見逃さず、ゆっくり滞在したいのか、急いで買いたいのかなど、きめ細かいニーズを素早くくみ取る。顧客の胸の内を理解できるのは、日頃の会話が多岐にわたるから。「接客のときは、化粧品とは関係ないプライベートの話題が7割なんです。これは先代からの教えですが、お客さまに心を開いていただけるよう、気遣いと思いやりを大切にしています。うちの社長は現場の考えを尊重してくれるから、お客さまと向き合うことに集中できるんですよ」とmomoエルパ店の唐崎真由美店長は語る。

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