高画質だから伝わる化粧品特有の繊細な色や質感

コーセーが独自開発したオンラインカウンセリング・プラットフォーム「WEB―BC SYSTEM(ウェブビーシーシステム)」は、化粧品販売の在り方に一石を投じている。このシステムは、コーセーが持つ二つのインフラを掛け合わせたもの。一つは制度品メーカーが脈々と受け継いできたビューティコンサルタント(BC)の仕組み、もう一つは近年、投資を拡大してきたデジタルの知見である。BCは、顧客一人一人の肌悩みやニーズを汲み取り、商品や使い方を伝えるカウンセリング販売の要。それをデジタル活用で時間や場所を問わず提供するのが、ウェブビーシーシステムの強みとなる。第1弾の対応ブランドは「コスメデコルテ」。名称は「DECORTÉ Personal Beauty Concierge(コスメデコルテ パーソナルビューティ コンシェルジュ)」で、9月10日に予約開始、同16日からサービス提供を始めた。ウェブビーシーシステムの稼働は、コーセーのDX強化が進んだことを示している。

BCとデジタルのトランスフォーメーションのきっかけは、新型コロナ禍で対面販売に制限が生じたことだ。外出機会の減少、人流抑制、非接触の推奨は、対面販売を基本としてきた高級化粧品ブランドにとって想定外の事態である。だが、DX活用に力を入れるコーセーは、逆にデジタルを使ってコロナ前よりもBCの価値を引き出し、生産性を高めようと動いた。ピンチをチャンスに変える発想である。

今回の化粧品販売に適したシステムは、ほぼ内製だという。コーセーのデジタル対応は予想以上に進んでいる

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