花王は9月9日、アリババグループが運営する中国最大のB2Cオンラインショッピングモール「天猫(Tmall)」に、カネボウ化粧品のスーパープレステージブランド「SENSAI(センサイ)」の旗艦店をオープンした。美容意識の高まりなどを受けて特に伸長の著しい中国のプレステージ化粧品市場において、同ブランドのプレゼンスを早期に確立していく。

SENSAIは、中国において、2019年9月にアリババグループの越境ECサイト「天猫国際(Tmall Global)」にて販売を開始、21年4月には海南島の免税店に出店している。越境、免税の各市場においてC2C施策を強化するなど、ブランドおよび商品の認知拡大を進めている。

今回、中国国内のEC市場への参入により、EC主導によるDX事業モデルでのブランド育成を加速していく考え。旗艦店の運営はもとより、SNS上でのコミュニティやショップ運営、会員制度(ポイントプログラム)による顧客管理なども活用することで、欧州で長年支持されてきた日本のブランドとして、その美意識や美学に共感するロイヤル顧客の醸成を行う。

また旗艦店オープンに合わせ、9月9日から10月9日には上海市内の「上海上生新所 蔦屋書店」に「体験ルーム」をオープン。SENSAIのブランド思想や、商品特長への理解促進を図る。今後も随時ポップアップ施策を実施し、リアルな接点においてもブランドとファンの絆を深め、世界観を五感で感じることができる体験の場を提供していくという。

SENSAIのTmall旗艦店オープンについて、花王の化粧品事業部門SENSAIブランドグループ長の山口聡一氏は次のように述べている。

「Tmall旗艦店オープンは、SENSAIブランドにとって大事な一歩です。成長著しい中国のプレステージ化粧品市場に向けては、国内EC、免税、インバウンドと、あらゆる方向からのアプローチを徹底強化していきます。22年には、国内への実店舗出店も計画しています」