コスメとはギリシャ語のコスメティコスが語源であり、「飾る、美しくする」を意味する。古代ギリシャでは人の姿形が芸術の主題であり、その美しさと完璧さがたたえられた。ギリシャ神話では神々は人の姿を持って描かれている。ギリシャ発祥の古代オリンピックはゼウス神に捧げる祭典で、人々は争いをやめ、肉体の限界を全裸で競いあった。このような古代ギリシャの流れを汲んで発展してきたギリシャのナチュラルコスメ(自然化粧品)についてレポートする。

愛と美、戦の女神アプロディーテの像のように、なめらかな白い肌は古今東西を問わず女性の美の象徴だった。現在でこそバカンスで日焼けした肌が好まれることもあるが、以前は白い肌は肉体労働と縁のない、富の象徴だった。肌を白くするため古代は鉛を使っていたが、その毒性が明らかになると、粉末のチョークなど別の素材で肌を白く見せるようになった。これが化粧の始まりといわれる。

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