リアルからネットへの誘導が加速するファンケル

「インバウンド消滅」「マスクとテレワークによるニーズ減」「大規模商業施設の休業」というコロナ禍が引き起こした三重苦で、苦戦を強いられる化粧品業界。この中で唯一の光明と期待されたのが通販化粧品。窮余の策としての通販シフトもあり、市場が再評価されて賑わった感もある。ただ、マーケットの実情を映す通販化粧品の大手の実績をみると、ダメージを最小限に食い止めたという印象だ。これまでチャネルを棲み分けてきたラグジュアリーグループや大手百貨店の通販シフトで、市場は新しいステージに入ったともいえ、シェア攻防は厳しさを増しそうだ。

通販化粧品のリーディングカンパニー、ファンケルの2020年度3月期は化粧品の売上高が496億円で16%減。これまで業績を押し上げてきたインバウンドが消失した影響が大きく、減収を強いられた。一方で利益面では、対売上高営業利益率10%を堅持し安定感を見せた。

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