ウエラカンパニーは、KKR傘下となって独立始動後初となるウエラプロフェッショナルの方針説明会を1月28日に開催した。

冒頭、登壇したステファン・ガー代表執行役社長は、KKR傘下となりウエラカンパニーとして新たなスタートを切ったこと、それに伴ってヘアとネイルに特化したビジネス展開をアジャイルに進めるとともに、デジタリゼーションを加速し、投資を集中させることを明らかにした。

また、「INSPIRE STYLISTS INSPIRE BUSINESS」をウエラプロミスとして掲げ、顧客満足の最大化、サロンスタッフのモチベーション向上と業界活性化、顧客利益の向上の三つのピラーを示した。

「業界にウエラならではの独自の価値を提供したい。言葉だけでなくこれを実効性あるものとしてともに取り組んでいきたい」(ガー社長)

その後、名倉愛副代表が2021年の製品戦略を説明。マーケティング活動の戦略として「共創」をテーマに設定し、スタイリストとお客の共創を促せるような仕組みや活動を積極的に行っていく。具体的には、●オンライン、オフラインを通じ、強固なスタイリストコミュニティを構築していく●デザインケアとしてのシステムプロフェッショナルを確固たるものにしていく●デジタルコミュニケーションをto C戦略の中心として消費者を魅了していく、の3点を軸に進めていく。スタイリストが常にインスパイアできるカラーやケア製品、サービス、教育、美容コンテンツを提供するのと同時に、システムプロフェッショナルで高価値ケア提案を促進し、スタイリストとお客をヘアデザインを通じてしっかりつないでいく。またデジタルキャンペーン、メディア企画および広告配信を最大化することで美容感度の高い消費者をデジタルで囲い込み、取引先サロンの集客に貢献していく考えだ。既にこうした取り組みは進めており、サロンへの顧客誘引の強化においては業界として初めてイルミナカラーとバーチャルヒューマン〝Ria〟とのコラボを実施し、イルミナカラーの認知度のさらなる拡大やトライアル促進を図った。その結果日本全国で5500万リーチを獲得した。また、ホットペッパービューティにイルミナカラーのバナー広告を掲出し、3万PVを獲得。サロンへの顧客誘引につなげている。

スタイリストコミュニティの強化では、インスタグラムを中心としたSNSの活用で情報発信を強化。多くのスタイリストにリーチし、インスパイアできるコンテンツを充実させていく。また、ウエラを愛するグローバルコミュニティ「パッショニスタ」を拡大する。現在全世界300名のパッショニスタがインスタグラムを通じて活動。インスパイアリングなヘアデザインを発信するパッショニスタを倍増し、スタイリストコミュニティを強化する。

製品軸では、イルミナカラー、コレストン、カラーモーションを軸とした高価値サロンサービス戦略を継続するとともに、システムプロフェッショナルを中心とした高価値サロンケアの提案を進める。そのためにそれぞれのブランドでカラー、カラーケアのカテゴリーで新製品投入を予定する。例えばイルミナカラーでは、髪への負担を軽減するワンランク上のイルミナカラーを提供するプレミアムイルミナカラーの提案を強化する。

営業戦略では、環境変化、不確実化、複雑化、あいまい化といった背景に基づき、明確なビジョンを持つ、情報を収集し受け入れる、選択と集中の三つを骨子とし、①高価値戦略の継続的遂行②一貫性を持った質の高い営業の提供③代理店とのさらなる深い協働の三つの営業方針を掲げて臨んでいく。

教育に関しては、根幹に高価値サロンカラー、サロンケアの実現を据えるとともに、その実現を加速するためスタイリストの成長とサロンの繁栄を様々なチャンネルとコンテンツでサポートしていく考えを示した。インスパイアスタイリストの観点からは、よりクラフトにシフトした魅力的なコンテンツを、インスパイアビジネスの観点からはサロンの繁栄をかなえるため新しい戦略を打ち出す。

最後に登壇した長島好秀副代表は、高価値戦略の継続推進、ウエラのロゴに対する思い、ブランド価値と信頼を代理店、サロンとともに作り上げていくことを説明。「オンラインということでなかなか熱量が伝わらないと感じられるかもしれないが、間違いなく期待に応えられる熱い情熱を持っている」ことを強調した。