一期一会の演出で購買意欲を引き出す
11月8日の午前9時台、会員制スーパー「コストコ」の川崎倉庫店は、開店直後なのにお客であふれていた。733台入る駐車場は満車に近い状態で、店内は30~40代のファミリー層が巨大なカートを押しながら歩き回っている。レジ付近にある化粧品を含むパーソナルケアの売り場では、韓国のコスメブランド「CNP Laboratory」のデモ販売に女性が足を止め、ソフィーナのiP土台美容液や高保湿化粧水、ビオレのパーフェクトオイル クレンジング、ロート製薬メンソレータム メルティクリーム リップなどを品定めする女性も多く見られた。あるメーカー社員は「成熟市場の日本において、コストコは量を捌ける貴重な存在になりつつある」と話す。アメリカンサイズの大量販売が特徴のコストコは、化粧品の販売ルートとして頭角を現し始めている。
コストコの台頭は業績が物語っている。新型コロナの感染拡大で、リアル店舗の苦戦が続くなか、コストコの増収率は二桁台を保っている。パーソナルケアカテゴリーは一桁台で、化粧品は横ばい。国内化粧品市場の低迷を踏まえれば、コストコの化粧品販売力は強いと言える。
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