マンダムは、動物実験代替法に関する研究を進めるために、2007年から開始して今回で14回目となる「マンダム動物実験代替法国際研究助成金公募」を実施し、動物実験代替法に関する研究テーマを世界中から募ると発表した。11月1日から応募受付を開始する。

同社は、20年3月までに海外からの応募の研究者も含め、28件の研究助成を実施しており、また昨年募集した第13回研究助成金公募は3件の研究テーマが選出され、同年4月から研究助成を開始している。例年、これら研究助成成果の報告会は日本動物実験代替法学会の年次大会で行われているが、新型コロナウイルスの影響により今年の第33回大会(Web開催)では行わず、21年11月開催予定の第34回大会(沖縄科学技術大学院大学OIST)で行う予定だ。

13年3月の欧州(EU)での化粧品における動物実験の禁止を機に、世界的に動物実験代替法の開発が加速し、動物実験に替わる新たな安全性評価法として活用されつつある。日本でも、動物愛護の観点から3Rs(Replacement:動物実験の置き換え、Reduction:動物使用数の削減、Refinement:実験時の動物への苦痛の軽減)の原則に沿って、より精度の高い予測・評価手法が議論され、開発が進められている。

そうした中、でマンダムは動物実験を行わない方針のもと、ヒトを用いた試験(パッチテスト、スティンギングテスト等)および動物実験代替法を活用して化粧品の安全性を確保している。そして、さらなる安全性確保のためにはより一層の精度向上を目指した動物実験代替法の開発が必要であると考え、3Rsの中でも特に「Replacement」に着目し、動物実験代替法の開発に取り組んでいる。

「マンダム動物実験代替法国際研究助成金公募」は、こうした取り組みの一環であり、同助成金を通して、動物実験代替法における研究を広く奨励し、代替法分野における研究の活性化を図ることによって、社会に貢献していく考えだ。

【募集要項】

  1. テーマ:動物実験代替法に関する研究(研究分野は問わない)
  2. 助成内容:1件あたり50万~200万円、総額300万円/年間
  3. スケジュール:募集期間2020年11月1日(日)~21年1月31日(日 、21年2月上旬より選考開始、同年3月下旬に助成対象者発表、同年4月1日(木)から 助成開始(1年間)