花王が、2019年4月に策定したESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」の注力アクションである「リデュースイノベーション」の取り組みを加速させる。具体的には、①プラスチック製アイキャッチシール廃止②プラスチックボトルレス化を推進 ――の2点に関しての取り組みをスタートさせる。

①では、2020年春に発売する「ビオレu」全身洗浄料(一部商品を除く)、ボディケア製品、入浴剤において、商品(パッケージ)に添付しているアテンションツール「プラスチック製アイキャッチシール」を順次廃止していく。使用方法の伝達等が必須な場合はFSC認証紙などの認証紙への変更を行なう、または、その他のコミュニケーション方法に切り替えるなどし、21年末までには「プラスチック製アイキャッチシールの全廃」を達成させる考えだ。

②では、4月11日から、シャンプーとコンディショナーのつめかえ用フィルム容器をセットするだけで、つめかえずに繰り返し使える「スマートホルダー」の店頭での販売を拡大し、本格的に開始する。花王は、「スマートホルダー」を17年に発売しているが、主にオンラインショップで販売しており、店頭で販売を本格化することで、より多くの消費者が手に取りやすくなり、その簡便さから、環境負荷の低いつめかえ用「ラクラクecoパック」の使用を、さらに促進することができるとの考えを示す。

花王は、これまでも社会的課題の一つであるプラスチックごみ問題に対し、プラスチック包装容器の薄肉化、つめかえの促進、濃縮化、大容量化などによって貢献しており、19年9月には、プラスチック循環社会の実現に向けて「リデュースイノベーション」「リサイクルイノベーション」に注力していくことを発表している。

なお、「Kirei Lifestyle Plan」では19の重点取り組みテーマを設定しており、①・②の活動は、そのなかの一つである「ごみゼロ」に貢献するものとしている。