資生堂のグローバルラグジュアリーブランド「クレ・ド・ポー ボーテ」は、教育を通じた少女たちの社会的地位向上、女性のエンパワーメントを目的としたグローバルチャリティプログラム、「パワー・オブ・ラディアンス・アワード」の2020年受賞者を3月9日に発表した。同アワードは、毎年女性の教育に貢献した女性を表彰し、寄付金を通じて活動をサポートしていくもので、第2回となる今年は、STEM(Science, Technology, Engineering and Mathematics:科学、技術、工学、技術)の分野において少女たちの教育とエンパワーメントに目覚ましい貢献を果たしているネパール人女性のビニタ・シュレスタさんとプラティクシャ・パンディさんを選出した。2020年「パワー・オブ・ラディアンス・アワード」の受賞式は、タイにて開催される予定だ。なお、同プログラムの寄付金は、クレ・ド・ポー ボーテのベストセラー商品「ル・セラム」のグローバルの売上から拠出し、寄付金は、受賞者が選定する女性の教育推進のために活動する慈善団体へ寄付される。

プラティクシャ・パンディさん(写真左)とビニタ・シュレスタさん(右)

ビニタ・シュレスタさんとプラティクシャ・パンディさんは、WiSTEM Nepal※(Women in STEM Nepal)の共同創設者。ネパールの少女と若い女性が科学と技術の道に進めるよう支援するSTEM教育と多様化プロジェクトにおいて、主導的役割を果たしていることで高く評価されている。ITエンジニアで教育者でもあるシュレスタさんは、成長分野であるICT(情報通信技術)を、専攻分野やキャリア構築の道として若い女性に考えてもらうため、WiSTEM Nepal、ユニセフ、ネパール電気通信局(NTA)と取り組んだグローバルムーブメント「#InternationalGirlsinICT」や、子どものためのオンラインセーフティキャンペーン「#Net4Good」などに代表されるように、いくつもの社会貢献事業を統括して成功させている。

パンディさんは自身のキャリアとして、ジェンダーに基づく固定的な役割意識の解消に尽力し、少女たちが自身の望む分野の教育を教室の最前列で堂々と受け、知識を得られるような環境づくりに取り組んでいる。また、WiSTEM Nepalを通じ、次世代の少女がSTEM分野でキャリアを築けるよう、プログラミング、電子工学やデザインなどのワークショップを開催している。

※WiSTEM Nepal:2016年にシュレスタさんとパンディさんを含む5名の共同創設者により設立された団体。ネパールに住む10~25歳までの少女と若い女性を対象に、計算論的思考力、論理的思考力、知力開発、問題解決能力を促進させることを目的として、女性の教育とエンパワーメントに取り組む。これまでに370人の少女と若い女性 がSTEMの素晴らしい世界について学び、平等な世界に生きる権利を主張できる自信を身に付けている。