特別な存在として非日常の体験を提供する
――2019年に取り組んだことについてお聞かせください。
牛山 もっとも注力しているのは17年から進めているスモールラグジュアリー戦略。多くの方に大量生産した商品を届けるのではなく、ブランドの世界観や価値に共感いただいた方に非日常的なラグジュアリーな体験を提供することに重点を置いています。どの小売店でも買うことができるお菓子ではなく、大切な人に贈呈する際に選ばれる高級和菓子のように、特別感を持って選ばれる存在でありたいと思っています。ハリウッド化粧品には90年を超える歴史があり、女性の創業者であるメイ牛山の美容哲学が商品に付加されています。これらの価値を前面に出して伝えていくことがハリウッド化粧品らしさだと思い、全社を挙げて取り組んでいます。例えば職場の環境であったり、女性が働きやすい仕組みづくりといった女性として、母親としての哲学や、社会とのかかわり、姿勢がハリウッド化粧品の商品には詰め込まれています。他社商品だと経営者の顔を思い浮かべることが購入のきっかけになったりブランドのファンになったりすることはありませんが、ハリウッド化粧品の商品は必ずメイ牛山の顔を思い浮かべていただけるし、それがブランドのファンづくりにもなっている。それは大きな価値だと思っています。
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