中国市場に楔を打つ
――インバウンド消費に陰りが出ています。その影響をどのように捉えていますか。
小林 ピーク時は百貨店全体の売り上げの4割がツーリスト、2割が転売業者で6割をインバウンドが占めていました。当社は2018年の7月からあえて転売業者の売り上げを抑える施策を打ってきました。そのためインバウンドの売り上げは、全盛期の60%まで落ち込みましたが、転売業者の売り上げは下げ止まっています。ところが19年の秋頃からツーリストの売り上げも下がってきています。恐らくこの傾向は他社さんも同様で、我々がコントロールできるものでもない。少なくとも今年（20年）の秋ぐらいまではツーリストの減少傾向は続くのかなと見ています。だからといってそれを補うために、海外で多店舗展開するということではなく、海外は中国市場にじっくりと楔を打ち込みたいと考えています。
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