化粧品メーカー ― 2019 ― 新春トップインタビュー
■目標に向け高いハードルを越えていく
――インバウンドに支えられ化粧品市場は好調を維持しています。アルビオンはいかがでしょうか。
小林 実は数字的には決して良くありません。しかし、これには大きな理由があります。百貨店の化粧品の売上げは日本人が4割強。純粋なツーリストが4割弱、2割が転売業者。わたしは基本的に売上げとは、お客様一人ひとりの喜び、ご満足の積み重ねの上で成り立つものだと思っています。ですからお客様の顔が見えない(転売業者)売上げが大きくなるのはとても危険なことだと考えています。そのため個数制限などを実施し、ここ(転売業者)の売上げを抑えるための施策を打ってきました。その結果、(2018年)7〜9月は日本人101.6%、ツーリスト100.3%、転売が約9億円のマイナス。ピークで月7億円ぐらい売っていた転売だけの売上げが、10月単月で6億円弱減少。このように表面的な数字は悪いですが、これは戦略的に抑え込んだ結果、想定内の数字です。その意味で、18年は我慢の年でもあったわけです。
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