2018年度のOTC市場は、ドリンク剤などは下落に歯止めがかからなかった一方で、解熱鎮痛剤や鼻炎治療剤などのカテゴリーが順調に推移したこともあり、前年を上回る結果となったようだ。日本OTC医薬品協会が5月20日に公表した18年のOTC市場は前年比2.1%増の9869億円だった。ただ内訳を見ると、セルフメディケーション税制対象品目が5.4%増だったのに対し、対象品以外では1.0%増と伸びは鈍く、対象品目の拡大がOTC市場拡大のカギになっている。

国税庁が昨年5月に公表した直近の確定申告(17年分)の状況を見ると、確定申告者数2200万人、医療費控除申告者数は749万人いるのに対し、セルフメディケーション税制申告者数は2万6000人と、活用している人は全申告者数のわずか0.1%と非常に低い。税制の認知度が70%を超えているなかで、活用することにメリットを感じていない人が多いことがうかがえる。

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