在宅勤務の増加によるドリンク剤の服用頻度低下、外出時のマスク着用常態化で風邪の罹患率が低くなったことによる総合感冒薬の売れ行き低下など、新型コロナ禍はOTC(一般用医薬品)分野にもネガティブな影響を及ぼした。加えて、花粉飛散量が少なかったことに外出自粛がダブルパンチとなった花粉症治療薬の不振もあり、国内OTCの市場規模を押し下げる結果となった。
そうした中、直近で公表された国内医薬品メーカーのOTC事業・部門の2020年度第2四半期決算は、感染症関連商品が伸長した塩野義製薬が2桁伸長したほか、エーザイ、持田製薬がそれぞれ1.2%増、1.1%増とほぼ横ばい。そのほかは軒並み減収となった。そのマイナス幅も大きく、大正製薬ホールディングス(HD)、ゼリア新薬、久光製薬、参天製薬は2桁の減収。特にゼリア新薬、久光製薬、参天製薬の3社はインバウンド需要も取り込んでいただけに反動が大きかった。
この情報へのアクセスはメンバーに限定されています。ログインしてください。メンバー登録は下記リンクをクリックしてください。