ニッコールグループの日本サーファクタント工業は、栃木県大田原市にある那須事業所にて、MPJA(Muslim Professional Japan Associatio)のハラル認証を2018年10月24日に取得した。MPJAはマレーシア連邦政府イスラム開発局 (Jabatan Kemajuan Islam Malaysia: JAKIM)やインドネシア・ウラマ評議会(LPPOM MUI)などの海外の認証団体と相互認証機関として認定されているため、マレーシアやインドネシアでもハラル認証原料としてパーソナルケア製品へ使用することが可能になる。

同グループ会社である日光ケミカルズがハラル認証を取得したのは、経済が拡大傾向にある東南アジアで中間層の消費増加によりパーソナルケア市場が急速に拡大することが見込まれているからだ。こうした東南アジアの中間所得層の多くはムスリムで、イスラムのルールに準拠していることを表すハラル認証を取得した製品へのニーズが急速に高まっている。

日本サーファクタント工業が実施した現地でのインタビューなどに基づいた調査では、認証を取得している製品が少ないこと、その結果として製品の原料由来に不安を感じながら購入をしている事実が明らかになった。そうしたこともあり、積極的にハラル化への活動に取り組み、日光ケミカルズ(シンガポール)Pte. Ltd.で製造している非イオン界面活性剤などの製品について、2011年にハラル認証を取得している。

今回、日本サーファクタント工業の那須事業所がハラル認証を取得したことで、日光ケミカルズでは、シンガポールの拠点である日光ケミカルズ(シンガポール)Pte. Ltd.で製造している非イオン界面活性剤などの製品に続き、ビタミン誘導体やセラミド配合原料などの製品についても、ハラル認証の原料が提供可能になる。

日光ケミカルズでは、今後も高品質で安全なハラル認証原料のラインアップを充実させ安定供給することを通じ、ムスリムでも安心してパーソナルケア製品を使用できるよう、取り組みを強化していく考えだ。

MPJAは、良質な製品として世界的にも有名なMade in Japan製品をムスリムにも広げたいという思いからスタートしたハラル認証団体。世界ハラル食品評議会/World Halal Food Council (WHFC)の会員であり、15年にLPPOM MUI、17年にはJAKIMに相互認証機関として認定されている。MPJAでハラル認証を取得した製品は、MUIやJAKIMに相当するハラル認証を取得したとみなされ、インドネシア、マレーシアの両国でハラル製品としてみなされる。