コーセーは、明治大学 総合数理学部 荒川薫教授との共同研究により、撮影した顔画像をもとに調整されたデジタル画像を繰り返し選ぶことで、“理想顔”の画像をつくり出すことができる「美顔化システム」を開発した。

理想とする肌色や肌状態は個々人で異なるため、一言で現在よりも「ワントーン明るい地肌にしたい」「気になる毛穴を隠したい」と言っても、お客の希望する変化の程度を正確に言語化することは困難だった。

今回開発した「美顔化システム」は、まず撮影した素顔画像のデータから、「毛穴」「しみ」「しわ」「色相」「明度」のデータを高精度に抽出・判別し、各パラメータを変化させた画像として10数枚程度をランダムに表示した後、表示された画像の中から好みの画像を選ぶ作業を数回繰り返し行うことで、約400万通りの顔画像パターンからその人の“理想顔”画像が作成されるというものだ。

同システムは、感性的な評価をする場合など、「アルゴリズム化」ができないときに適用される「対話型進化計算」という手法を導入しており、人とコンピュータがコミュニケーションを取りながら“対話”していくことで、無数のパラメータ変化の組み合わせの中から短時間で、なりたい“理想顔”の画像を選択することが可能となっている。