アリナミン製薬は、9月3日の「睡眠の日」に合わせ、KDDIホールにて睡眠改善薬「ロゼレムS」(7錠・1650円、14錠・3080円)の新製品・新TVCM発表会を開催した。同製品は、医療用と同じ成分「ラメルテオン」を市販薬として日本で初めて配合した要指導医薬品。7月28日から全国で発売している。従来の市販睡眠改善薬の主流であった抗ヒスタミン薬の副作用を利用した対症療法とは異なり、脳内で睡眠・覚醒のバランスをとる「体内時計」に直接働きかけ、自然な眠りへ誘うのが特長だ。
こうした新しい作用機序や製品の新規性をどのように生活者に伝えていくかについて、アリナミン製薬プロダクト戦略本部第二マーケティング部ベンザグループマネジャーの河合洋二氏は、「まずは自然な眠りに導く市販薬が初めて発売されたことを、テレビCMなどを通じて広く知っていただくことが第一歩」と語る。一方で、睡眠に深い悩みを抱える生活者に向けては、InstagramなどのSNSを活用。難解な専門用語を避け、親しみやすいメッセージや良質な睡眠のための情報を発信することで、製品の裏付けにある根拠や正しい知識を深く理解してもらうアプローチをとる。また、睡眠改善薬に対して消費者が抱きがちな「怖い」といったイメージや心理的ハードルを払拭するため、きめ細かなコミュニケーションに注力していく構えだ。
流通面では要指導医薬品として薬剤師による説明が伴う枠組みでのスタートとなるが、「今後はPMS(市販後調査)のデータをしっかりと蓄積し、睡眠に悩むより多くの方の手に届きやすい環境づくりに繋げていきたい」(河合氏)考えだ。
発表会に合わせて実施された意識調査では、直近1週間に1日以上「寝つきの悪い日」を経験した人が59.0%にのぼり、78.4%が翌日の日中の眠気や倦怠感などのコンディション悪化を感じていることが分かった。また、「眠れない理由は体内時計が乱れているからだと思う」と回答した人は60代を除くすべての年代で半数を超えており、多くの生活者が「寝つけないこと」と体内時計の関係を意識している実態が浮き彫りになっている。
こうした現状をふまえ、アリナミン製薬では睡眠の不満をひとくくりに「睡眠の質が悪い」と捉えるのではなく、まずは自分の睡眠で何が起きているのかを考えることが大切であると指摘する。その上で、体内時計が大きくズレていなくても本来のリズムを生活の中で生かせていない状態を「体内時計ロス」、睡眠の入り口となる入眠において体内時計の備わったリズムを生かしていく力を「入眠力」と定義。これら二つのキーワードを示すことで、自身の睡眠に向き合うきっかけを作ってもらう考えだ。
当日は睡眠研究の第一人者である筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構機構長の柳沢正史氏(S’UIMIN社取締役CSO会長)による講演も行われ、体内時計の仕組みや夜間のブルーライトがもたらす影響などの科学的知見を解説した。
月刊『国際商業』2026年11月号掲載

























