拡大傾向が続くオーラルケア市場に新たな波が訪れている。美容や健康領域で事業を展開する異業種からの参入が相次ぎ、従来の機能を軸とした競争に「美容」や「感性」といった新たな価値が加わり始めた。2025年の同市場規模は小売販売額ベースで約3254億円(ユーロモニターインターナショナル調べ)に達し、今後も年率2〜5%程度の成長が見込まれる。口腔と全身の健康との関係への関心が高まる中、政府が具体化を進める「国民皆歯科健診」も市場の追い風となりそうだ。
こうした成長市場を狙い、異業種も新たな商機を見いだしている。その象徴が、ビューティーブランド「ReFa(リファ)」を展開するMTGだ。同社は8月、オーラルケア市場に参入した。美容機器などで培った技術やブランド力を生かし、歯磨きを口腔衛生のために「しなければならないもの」から、美しさや笑顔、自信につながる「美容習慣」へと転換することを狙う(142頁参照)。これまで美容領域で生活者との接点を広げてきた企業が、その価値観を口腔領域に持ち込む格好だ。
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